
宮崎県感染症発生動向調査2011年第33号
第13巻第33号[宮崎県33週(8/15〜8/21)、全国32週(8/8〜8/14)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第33週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は907人(定点あたり27.1)で、前週比91%と減少した。
前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は伝染性紅斑と咽頭結膜熱であった。
RSウイルス感染症の報告数は77人(2.1)で前週比164%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(0.08)の約27倍と多い。延岡(6.8)、日向(6.3)保健所からの報告が多く、1歳以下で全体の約9割を占めた。全て5歳以下の報告であった。
流行性耳下腺炎の報告数は79人(2.2)で前週比144%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.7)の約1.3倍である。中央(11.0)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では2歳から5歳で全体の約6割を占めた。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
疾患別流行警報開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核4例が延岡(2例)、都城・日向(各1例)保健所から報告された。
《都城保健所》
80歳代の男性で結核性胸膜炎。咳、発熱、胸痛、呼吸困難がみられた。
《延岡保健所》
- 60歳代の男性で左結核性胸膜炎。呼吸困難がみられた。
- 80歳代の男性で肺結核。咳、痰、発熱、胸痛がみられた。
《日向保健所》
50歳代の女性で肺結核。咳、痰がみられた。
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症2例が宮崎市・高鍋(各1例)保健所から報告された。
《宮崎市保健所》
60歳代の男性で腹痛、血便がみられた。原因菌はO145(VT1、VT2産生)。
《高鍋保健所》
60歳代の女性で腹痛、血便がみられた。原因菌はO157(VT2産生)。
- 4類感染症
レプトスピラ症1例が宮崎市保健所から報告された。60歳代の男性で発熱、筋肉痛、蛋白尿、腎不全、皮疹がみられた。
- 5類感染症
破傷風1例が中央保健所から報告された。80歳代の男性で筋肉のこわばり、開口障害、嚥下障害がみられた。
全国第32週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は16.7で、前週比81%と減少した。今週増加した主な疾患はRSウイルス感染症で、減少した主な疾患は伝染性紅斑と手足口病であった。
RSウイルス感染症の報告数は838人(0.28)で、前週比108%と増加した。宮崎県(1.3)、鹿児島県(1.2)、和歌山県(1.0)からの報告が多く、年齢別では2歳以下で全体の約9割を占めた。
手足口病の報告数は17,100人(5.7)で、前週比75%と減少した。岩手県(13.2)、青森県(12.3)、大分県(10.0)からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から3歳で全体の約7割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核346例
- 3類感染症
コレラ1例、細菌性赤痢4例、腸管出血性大腸菌感染症200例、腸チフス1例、パラチフス1例
- 4類感染症
A型肝炎1例、つつが虫病2例、デング熱1例、マラリア3例、類鼻疽1例、レジオネラ症5例、レプトスピラ症1例
- 5類感染症
アメーバ赤痢13例、ウイルス性肝炎1例、急性脳炎2例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群8例、梅毒7例、風疹4例、麻しん7例
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