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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2012年第3号

第14巻第3号[宮崎県3週(1/16〜1/22)、全国2週(1/9〜1/15)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第3週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は2,587人(定点あたり59.0)で、前週比147%と増加した。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は水痘であった。

【インフルエンザ】

  • 報告数は1,495人(25.8)で前週比438%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(24.3)の約1.1倍である。日南(44.8)・小林(34.0)・延岡(31.3)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えた。年齢分布を[図]に示す。

【感染性胃腸炎】

  • 報告数は722人(20.6)で前週比103%と横ばいだが、警報レベルを超えた。例年同時期の定点あたり平均値(16.5)の約1.3倍である。小林(50.7)・日南(40.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳で全体の約4割を占めた。

【基幹定点からの報告】

  • マイコプラズマ肺炎
    宮崎市・高鍋(各1人)保健所から報告された。患者は2歳、10歳で、病原体はMycoplasma pneumoniae であった。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患

※流行警報開始基準値:インフルエンザ(30.0)、咽頭結膜熱(3.0)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(8.0)、感染性胃腸炎(20.0)

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核3例。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    つつが虫病3例。
  • 5類感染症
    急性脳炎1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜3週)

( )内は今週届出分、再掲

病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)
(平成24年1月10日〜平成24年1月23日までに検出)

細菌

  • 家族内感染と思われる3名から、腸管出血性大腸菌O103:H2(VT1)が分離された。2000年〜2009年にかけての国内統計によると、O103は5番目に報告の多い血清型である。VT型別累計では、VT1のみ陽性が90%以上を占めており、VT2のみの陽性者はほとんど報告されていない。
ウイルス

  • 発熱のある新生児からエコーウイルス6型が分離された。エコーウイルス6型は、最近、千葉県で集団発生の報告があり、嘔吐、頭痛、嘔気等の症状がみられている。エコーウイルス6型を含むエンテロウイルスの感染様式は、飛沫、接触、糞口感染であり、手洗い・うがい等の予防対策が大切である。
  • 発熱と発疹のある小児からエコーウイルス9型が分離された。
  • インフルエンザと診断された小児12名および成人4名からインフルエンザAH3型が検出された。小児のうち1名は、急性脳症疑いであった。全国的にインフルエンザ検出報告は増加傾向で、AH3型がそのほとんどを占めている。AH1pdm09型については、今シーズンに入り本県での検出はなく、全国的にもこれまでにわずか4件の報告である。

全国第2週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は25.1で、前週比133%と増加した。今週増加した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は水痘であった。

インフルエンザの報告数は36,056人(7.3)で、前週比195%と増加した。岐阜県(23.8)、愛知県(22.6)、三重県(21.9)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の31%、6歳から9歳が20%、10歳から14歳が14%、15歳から19歳が4%、20歳から59歳が24%、60歳以上が7%を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は30,979人(9.9)で、前週比135%と増加した。宮崎県(19.9)、大分県(18.0)、熊本県(17.1)からの報告が多く、年齢別では1歳から2歳で全体の約3割を占めた。

全数把握対象疾患


インフルエンザ情報《県内第3週、全国第2週(再掲)》

県内第3週インフルエンザ発生動向

平成24年1月16日〜1月22日までの1週間で1,495人(定点あたり25.8)の報告があり、前週に比べ約4.4倍と大幅に増加した(図1)。日南(44.8)・小林(34.0)・延岡(31.3)保健所からの報告数が多い(図2)。年齢分布を(図3)に示す。

全国第2週インフルエンザ発生動向

平成23年1月10日〜1月16日までの1週間で36,056人(7.3)の報告があり、前週の約2倍に増加した。岐阜県(23.8)、愛知県(22.6)、三重県(21.9)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の31%、6歳から9歳が20%、10歳から14歳が14%、15歳から19歳が4%、20歳から59歳が24%、60歳以上が7%を占めた。

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