
宮崎県感染症発生動向調査2012年第6号
第14巻第6号[宮崎県6週(2/6〜2/12)、全国5週(1/30〜2/5)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第6週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は3,790人(定点あたり73.1)で、前週比93%と減少した。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
前週に比べ増加した主な疾患は水痘で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。
【インフルエンザ】
- 報告数は3,077人(52.2)で前週比94%と減少した。例年同時期の定点あたり平均値(22.5)の約2.3倍である。宮崎市(69.0)・都城(60.0)保健所からの報告が多い。年齢分布を[図]に示す。
- 感染性胃腸炎は、平成24年1月26日に流行警報開始基準値20を上回ったので流行警報を発令しましたが、第6週において終息基準値12を下回った(11.9)ので、警報を解除します。
【基幹定点からの報告】
- マイコプラズマ肺炎
都城(1人)保健所から報告された。患者は2歳で、病原体はMycoplasma pneumoniae であった。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患

※流行警報開始基準値:インフルエンザ(30.0)、水痘(7.0)、感染性胃腸炎(20.0)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(8.0)
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核7例。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
つつが虫病1例。
- 5類感染症
後天性免疫不全症候群1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜6週)

( )内は今週届出分、再掲
全国第5週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は57.6で、前週比109%と増加した。今週増加した主な疾患はインフルエンザで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。
インフルエンザの報告数は209,974人(42.6)で、前週比119%と増加した。福井県(64.4)、岩手県(59.0)、石川県(55.7)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の30%、6歳から9歳が28%、10歳から14歳が20%、15歳から19歳が3%、20歳から59歳が16%、60歳以上が3%を占めた。
全数把握対象疾患
月報告対象疾患の発生動向 <1月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は33人(2.5)で、前月比83%と減少した。また、昨年1月(2.4)の約1.1倍であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症
報告数22人(1.7)で、前月及び前年と同程度であった。延岡(2.5)保健所からの報告が多く、男性12人・女性10人で、10歳代後半・20歳代が全体のそれぞれ約3割を占めた。
- 性器ヘルペスウイルス感染症
報告数8人(0.62)で、前月の約1.6倍、前年の約2.7倍であった。男性2人・女性6人で、40歳代が全体の半数を占めた。
- 尖圭コンジローマ
報告はなかった。
- 淋菌感染症
報告数3人(0.23)で、前月の約3割、前年の約4割であった。全て男性で、10歳代が2人、50歳代が1人であった。

【全国】定点医療機関総数:963
定点医療機関からの報告総数は3,818人(4.0)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,845人(2.0)で前月比94%、性器ヘルペスウイルス感染症709人(0.74)で前月比107%、尖圭コンジローマ428人(0.44)で前月比107%、淋菌感染症836人(0.87)で前月比102%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は29人(4.1)で前月と同数であった。また、昨年1月(5.1)の約8割であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
報告数24人(3.4)で、前月とほぼ同じ、前年の約9割であった。宮崎市(7.0)、高鍋(5.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約7割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
報告数4人(0.57)で、前月の約1.3倍、前年の約4割であった。宮崎市(3.0)、高鍋(1.0)保健所からの報告で、5歳未満が2人と30歳代と70歳以上がそれぞれ1人であった。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症
報告数1人(0.14)で、前月と同数であった。延岡保健所からの報告で70歳以上であった。
- 薬剤耐性アシネトバクター感染症
報告はなかった。
【全国】 定点医療機関総数:464
定点医療機関からの報告総数は2,286人(4.9)で、前月比99%と横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,897人(4.1)で前月比102%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症354人(0.76)で前月比86%、薬剤耐性緑膿菌感染症34人(0.07)で前月比100%、薬剤耐性アシネトバクター感染症1人であった。
インフルエンザ情報《県内第6週、全国第5週(再掲)》
県内第6週インフルエンザ発生動向
平成24年2月6日〜2月12日までの1週間で3,077人(定点あたり52.2)の報告があり、前週の約9割と減少した(図1)。宮崎市(69.0)・都城(60.0)保健所からの報告が多い(図2)。年齢分布を(図3)に示す。


全国第5週インフルエンザ発生動向
平成24年1月30日〜2月5日までの1週間で209,974人(42.6)の報告があり、前週比119%と増加した。福井県(64.4)、岩手県(59.0)、石川県(55.7)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の30%、6歳から9歳が28%、10歳から14歳が20%、15歳から19歳が3%、20歳から59歳が16%、60歳以上が3%を占めた。
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