
宮崎県感染症発生動向調査2012年第37号
第14巻第37号[宮崎県第37週(9/10〜9/16)全国第36週(9/3〜9/9)
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第37週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は1,018人(定点あたり30.0)で、前週比121%と増加した。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症と手足口病で、減少した主な疾患は水痘であった。
【RSウイルス感染症】
- 報告数は353人(9.8)で前週比124%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.3)の約7倍である。宮崎市(18.5)、日向(12.3)保健所からの報告が多く、年齢別では2歳以下が全体の約9割を占めた。
【手足口病】
- 報告数は169人(4.7)で前週比141%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.5)の約3倍である。日南(12.0)、小林(7.7)、都城(7.2)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から3歳が全体の約9割を占めた。
基幹定点からの報告
- マイコプラズマ肺炎:宮崎市・延岡・日南・高鍋(各1人)保健所から報告された。患者は1歳、3歳、8歳、10歳代。
流行警報レベル開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核6例。
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症3例。
- 4類感染症
A型肝炎1例、レプトスピラ症1例。
- 5類感染症
麻しん3例。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜37週)

( )内は今週届出分、再掲
病原体情報(衛生環境研究所微生物部 平成24年9月18日までに検出)
ウイルス
細菌

- 腸管出血性大腸菌(EHEC)による集団感染事例が発生した。国立感染病情報センターによると、O103は、昨年度、国内で5番目に多く検出された血清型であり、本県でもO26、O157に次いで多く検出された血清型の一つである。
- 毒素原性大腸菌(ETEC)が4名から4株検出された。ETECは主に海外からの帰国者下痢病や食中毒における集団発生の原因菌として検出されるが、今回のような散発事例も確認されている。
全国第36週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は10.7で、前週比103%と横ばいであった。今週増加した主な疾患はRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はインフルエンザとヘルパンギーナであった。
RSウイルス感染症の報告数は2,785人(0.89)で、前週比139%と増加した。宮崎県(7.9)、福岡県(4.0)、山口県(2.2)からの報告が多く、年齢別では2歳以下が全体の約9割を占めた。
全数把握対象疾患(全国第36週)

- 風しん:東京都(21例)、大阪府(16例)からの報告が多い。
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