
宮崎県感染症発生動向調査2012年第43号
第14巻第43号[宮崎県第43週(10/22〜10/28)全国第42週(10/15〜10/21)
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第43週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は670人(定点あたり19.9)で、前週比114%と増加した。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
- 報告数は82人(2.3)で前週比169%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.2)の約2倍である。延岡(6.5)、日向(5.5)保健所からの報告が多く、年齢別では3歳から5歳が全体の約半数を占めた。
【感染性胃腸炎】
- 報告数は249人(7.1)で前週比131%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(7.6)の約9割である。日南(15.7)、都城(13.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約4割を占めた。
基幹定点からの報告
- マイコプラズマ肺炎:延岡(1人)保健所から報告された。患者は7歳であった。
流行警報レベル開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核5例。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜43週)

( )内は今週届出分、再掲
病原体情報(衛生環境研究所微生物部 平成24年10月29日までに検出)
細菌
- 当所において今年度初めてSallmonella Enteritidis(SE)が同定された。国立感染症情報センターによると、SEはサルモネラ属菌の中で過去5年間最も多く検出されている血清型であり、当所でも2001年から2010年まで最も多く分離されていた血清型である。しかし、昨年度SEの検出数は1例のみで、本年度も今回の検出が1例目である。今年度の本県におけるサルモネラ属菌の検出数は昨年度同時期に比べ増えているが、SEの検出数は減少傾向にあり、その理由はあきらかになっていない。
ウイルス
全国第42週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は10.5で、前週比113%と増加した。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナであった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は3,550人(1.1)で、前週比130%と増加した。山口県(3.0)、北海道・山形県(各2.1)からの報告が多く、年齢別では4歳から7歳が全体の約半数を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は11,755人(3.7)で、前週比126%と増加した。福岡県(7.4)、兵庫県(7.3)、沖縄県(7.0)からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約4割を占めた。
全数把握対象疾患(全国第42週)
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