
宮崎県感染症発生動向調査2013年第24号
第15巻第24号[宮崎県第24週(6/10〜6/16)全国第23週(6/3〜6/9)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県平成25年第24週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は786人(定点あたり24.0)で、前週比105%と増加した。
前週に比べ増加した主な疾患は手足口病と咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【手足口病】
- 報告数は62人(1.7)で前週比172%と増加したが、例年同時期の定点あたり平均値*(4.9)の約4割と少ない。延岡(9.0)、中央(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から1歳が全体の約7割を占めた。

【咽頭結膜熱】

流行警報レベル開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核6例。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
後天性免疫不全症候群1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2013年第1週〜24週)

( )内は今週届出分、再掲
病原体情報(衛生環境研究所微生物部 平成25年6月16日までに検出)
ウイルス
細菌

- 発熱、下痢、血便を呈した60歳代の女性から、血清型O121の腸管出血性大腸菌が分離された。O121株の多くは毒性の強いVT2を産生するので、症状の重篤化に注意する必要がある。
- 患者2名から、Salmonella Thompsonが分離された。病原微生物検出情報(IASR)によると、S.Thompsonは毎年分離が多数報告されていて、昨年は国内で4番目に多く検出されている。また、本県においても患者から毎年分離されており、昨年は7株が当所で同定された。
全国第23週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は14.4で、前週比93%と減少した。今週増加した主な疾患は手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。
手足口病の報告数は3,115人(0.99)で前週比141%と増加した。佐賀県(6.4)、福岡県(4.6)、熊本県(3.7)からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約7割を占めた。
全数把握対象疾患(全国第23週)

- 風しん:大阪府(129例)、東京都(82例)、神奈川県(59例)、兵庫県(52例)からの報告が多い。九州の報告数:鹿児島県(34例)、福岡県(7例)、大分県(2例)、熊本県(1例)。
先天性風しん症候群1例(東京都)の報告もあった。
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