
宮崎県感染症発生動向調査2014年第9号
第16巻第9号[宮崎県第9週(2/24〜3/2)全国第8週(2/17〜2/23)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県平成26年第9週の発生動向
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数把握対象)の報告が宮崎市保健所から1例あった。県内での報告は10例目となった。発症は2月中旬。80歳代女性、ダニの刺し口はなく、海外渡航歴もなかった。
定点医療機関からの報告総数は3,090人(定点あたり63.1)で、前週比106%と増加した。前週に比べ増
加した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】
- 報告数は2,260人(38.3)で前週比110%と2週続けて増加した。例年同時期の定点あたり平均値*(13.6)の約2.8倍である。高鍋(55.8)、都城(49.4)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の30%、6〜9歳が31%、10〜14歳が21%、15〜19歳が3%、20歳代〜50歳代が12%、60歳以上が3%を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【RSウイルス感染症】
- 報告数は63人(1.8)で前週比134%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値*(1.1)の約1.6倍である。日向(4.8)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳以下が全体の約8割を占めた。

【感染性胃腸炎】
- 報告数は518人(14.4)で前週比106%と3週続けて増加した。例年同時期の定点あたり平均値*(14.7)と同程度である。小林(51.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳が全体の約半数を占めた。

基幹定点からの報告
- 無菌性髄膜炎:都城保健所管内から1人報告された。患者は月齢2ヶ月でRespiratory syncytial virusが検出された。
- マイコプラズマ肺炎:日南保健所管内から1人報告された。患者は50歳代。
流行警報レベル開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核4例。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
A型肝炎2例、重症熱性血小板減少症候群1例。
- 5類感染症
急性脳炎1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2014年第1週〜9週)

( )内は今週届出分、再掲
全国第8週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は39.5で、前週比100%と横ばいであった。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。
インフルエンザの報告数は135,579人(27.4)で、前週比97%と横ばいであった。大分県(49.3)、福井県(43.2)、福岡県(42.9)からの報告が多く、年齢別では、5歳以下が全体の26%、6〜9歳が29%、10〜14歳が19%、15〜19歳が3%、20歳代〜50歳代が19%、60歳以上が4%を占めた。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,722人(2.1)で、前週比122%と増加した。山形県(6.6)、新潟県(5.6)、富山県(4.7)からの報告が多く、年齢別では4歳から7歳が全体の約半数を占めた。
全数把握対象疾患(全国第8週)
インフルエンザ情報《県内第9週、全国第8週(再掲)》
県内第9週インフルエンザ発生動向
平成26年2月24日〜3月2日までの1週間で2,260人(定点あたり38.3)の報告があり、前週の約1.1倍と2週続けて増加した(図1)。例年同時期の定点あたり平均値(13.6)の約2.8倍である。保健所別報告数の推移を(図2)、年齢群別報告数の推移を(図3)に示す。

全国第8週インフルエンザ発生動向
平成26年2月17日〜2月23日までの1週間で135,579人(定点あたり27.4)があり、前週比97%と横ばいであった。大分県(49.3)、福井県(43.2)、福岡県(42.9)からの報告が多く、年齢別では、5歳以下が全体の26%、6〜9歳が29%、10〜14歳が19%、15〜19歳が3%、20歳代〜50歳代が19%、60歳以上が4%を占めた。
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