
宮崎県感染症発生動向調査2014年第21号
第16巻第21号[宮崎県第21週(5/19〜5/25)全国第20週(5/12〜5/18)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県平成26年第21週の発生動向
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数把握対象)の報告が宮崎市保健所から1例あった。県内での報告は15例目となった。患者は70歳代女性、発症は5月上旬で約1週間後に死亡した。ダニの刺し口は確認できず、海外渡航歴もなかった。
- 定点医療機関からの報告総数は819人(定点あたり24.0)で、前週比94%と減少した。前週に比べ増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナであった。減少した主な疾患は咽頭結膜熱と感染性胃腸炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【咽頭結膜熱】
- 報告数は39人(1.1)で前週比91%と減少した。例年同時期の定点あたり平均値*(0.81)の約1.3倍であった。日南(4.3)、中央(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から2歳が全体の約半数を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】
- 報告数は380人(10.6)で前週比84%と減少した。例年同時期の定点あたり平均値*(10.3)と同程度である。年齢別では、1歳から3歳が全体の約4割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【手足口病】
- 報告数は95人(2.6)で前週比123%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値*(1.9)の約1.4倍である。高鍋(5.0)、中央(5.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から2歳が全体の約7割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
- 感染性胃腸炎(ロタウイルス):高鍋保健所管内から2例報告された。患者は1歳が1名、80歳代が1名であった。いずれも群別不明。
流行警報レベル開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患(21週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核3例。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
重症熱性血小板減少症候群1例。日本紅斑熱1例。
- 5類感染症
急性脳炎1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2014年第1週〜21週)

( )内は今週届出分、再掲
全国第20週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は17.5で、前週比132%と増加した。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は8,783人(2.8)で、前週比171%と増加した。新潟県(5.4)、山形県(4.7)、鳥取県(4.4)からの報告が多く、年齢別では4〜7歳が全体の約半数を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は27,587人(8.7)で、前週比137%と増加した。福井県・愛媛県(各15.6)、大分県(13.8)からの報告が多く、年齢別では1〜4歳が全体の約半数を占めた。
全数把握対象疾患(全国第20週)
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