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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第2号

第17巻2号[宮崎県第2週(1/5〜1/11)全国第1週(12/29〜1/4)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛 生環境研究所

宮崎県2015年第2週の発生動向

トピックス

インフルエンザ(定点把握対象):第2週(1/5〜1/11)の県内の定点当たり報告数は76.4で、今シーズン初めて警報レベル(30.0)を超えました。昨シーズンと比較して2週間早くなっています。県内では、今シーズンはインフルエンザAH3型が検出されています。詳細後述。

全数報告の感染症(2週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    つつが虫病1例。
  • 5類感染症
    侵襲性インフルエンザ菌感染症1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜2週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

  • 定点医療機関からの告総数は5,263人(定点あたり98.9)で、前週比271%と大幅に増加した(前週は年末年始の休診含む)。前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎で、大幅に減少した疾患はなかった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】

  • 報告数は4,509人(76.4)で、前週比300%と大幅に増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(16.5)の約4.7倍であった。延岡(98.1)、都城(90.8)、日南(87.4)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳未満が全体の24%、5-9歳が24%、10-14歳が13%、15-19歳が5%、20-59歳が26%、60歳以上が8%を占めた。

* 過去4年間の当該週、前週、後週(計12週)の平均値

【感染性胃腸炎】

  • 報告数は538人(14.9)で前週比210%と大幅に増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(15.9)の約0.9倍であった。小林(43.0)、日南(29.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約4割を占めた。
    * 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス):高鍋保健所管内で1例報告された。60歳代で、ウイルス群別不明。
流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年1月12日までに検出)

細菌

報告なし。

ウイルス

インフルエンザA型と診断された10名からインフルエンザAH3型が検出された。今シーズン、当所で検出したインフルエンザウイルスは、現在のところ全てAH3型である。全国のインフルエンザウイルス分離、検出状況をみると、AH3型が1,073例、B型(山形系統)が22例、AH1pdm09型が12例分離、検出されており、現在はAH3が流行の主流となっている。

全国第1週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関あたりの患者報告総数は前週比62%と減少した(年末年始の休診含む)。今週増加した疾患はなかった。減少した主な疾患はRSウイルス感染症と感染性胃腸炎であった。

インフルエンザの報告数は100,117人(21.5)で、前週比81%と減少した。沖縄県(48.7)、福岡県(44.2)、滋賀県(44.0)からの報告が多く、年齢別では5歳未満が全体の約14%、5〜9歳が16%、10〜14歳が13%、15〜19歳が6%、20〜59歳が41%、60歳以上が10%を占めた。

RSウイルス感染症の報告数は2,427人(0.82)で、前週比42%と減少した。徳島県(4.1)、福島県(2.8)、北海道・山口県(各1.4)からの報告が多く、年齢別では1歳以下が全体の約8割を占めた。

月報告対象疾患の発生動向 <2014年12月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は37人(2.9)で、前月比106%と増加した。また、昨年12月(2.3)の約1.2倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数25人(1.9)で、前月と同程度、昨年12月の約1.3倍であった。年齢別では20歳代が全体の約4割を占めた。 (男性18人・女性7人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数1人(0.08)で、前月の約0.3倍、昨年12月の約0.1倍であった。(男性1人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数1人(0.08)で、前月と同じ、昨年12月の0.5倍であった。(女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数10人(0.77)で、前月の2.0倍、昨年12月の5.0倍であった。10歳代及び30歳代がそれぞれ全体の3割を占めた。(男性10人)


【全国】定点医療機関総数:961
定点医療機関からの報告総数は3,539人(3.7)で、前月比96%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,785人(1.9)で前月比94%、性器ヘルペスウイルス感染症661人(0.69)で前月比97%、尖圭コンジローマ383人(0.40)で前月比85%、淋菌感染症710人(0.74)で前月比106%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は21人(3.0)で前月比100%と横ばいであった。また昨年12月(2.7)の約1.1倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数19人(2.7)で、前月と同程度、昨年12月の約1.1倍であった。70歳以上が全体の7割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数1人(0.14)で、前月及び昨年12月と同じであった。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告数1人(0.14)であった。(前月及び昨年12月報告なし)

【全国】 定点医療機関総数:472
定点医療機関からの報告総数は1,597人(3.4)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,384人(2.9)で前月比101%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症201人(0.43)で前月比113%、薬剤耐性緑膿菌感染症12人(0.03)で前月比100%であった。

インフルエンザ情報《県内第2週、全国第1週(再掲)

県内第2週インフルエンザ発生動向
2015年1月5日〜1月11日までの1週間で4,509人(定点あたり76.4)の報告があり、前週の約3.0倍に増加した(図1)。例年同時期の定点あたり平均値(16.5)の約4.7倍である。保健所別報告数を(図2)、年齢群別報告数の割合の推移を(図3)に示す。

全国第1週インフルエンザ発生動向

2014年12月29日〜2015年1月4日までの1週間で100,117人(21.5)の報告があり前週比81%と減少した。沖縄県(48.7)、福岡県(44.2)、滋賀県(44.0)からの報告が多く、11県で流行警報レベル開始基準値(30.0)を超えている。年齢別では、5歳未満が全体の14%、5〜9歳が16%、10〜14歳が13%、15〜19歳が6%、20歳代〜50歳代が41%、60歳以上が10%を占めた。

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