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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第20号

第17巻20号[宮崎県第20週(5/11〜5/17) 全国第19週(5/4〜5/10)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2015年第20週の発生動向

全数報告の感染症(20週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    クロイツフェルト・ヤコブ病1例、後天性免疫不全症候群1例、梅毒1例、破傷風1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜20週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は906人(定点当たり25.8)で、前週比170%と増加した(前週は祝日含む)。前週に比べ、インフルエンザを除いて全ての疾患が増加した。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【咽頭結膜熱】
・報告数は48人(1.3)で、前週比171%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.92)の約1.5倍と多い。中央(6.0)、日南(3.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約4割を占めた。

【ヘルパンギーナ】
・報告数は52人(1.4)で、前週比274%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.0)の約1.4倍と多い。延岡(8.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約半数を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

基幹定点からの報告

○感染性胃腸炎(ロタウイルス):日向保健所管内で1例報告された。0〜4歳で、病原体の群別不明。

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年5月19日までに検出)

細菌

今年度初めて、家族内感染と思われる20代男性と5〜9歳男児から腸管出血性大腸菌(EHEC)O111:HNM VT1,2が検出された。EHECは例年8月頃が発生のピークであることから、今後の発生動向に注意する必要がある。なお、宮崎県では毎年、保育園等でEHECの集団感染が発生しており、気温の上昇とともに、食べ物を介した感染だけでなく、簡易用ミニプール水等を介した感染拡大の防止にも注意する必要がある。厚生労働省による「保育所における感染症対策ガイドライン」(2012年11月改訂)では@年少児が利用することの多い簡易用ミニプールも含めて、塩素消毒を含む水質管理の徹底 Aプール遊び前のシャワーとお尻洗いの徹底 B排泄が自立していない乳幼児には個別のたらいを用意し、プールを共用しないなどが推奨されている。

ウィルス

報告なし

全国第19週の発生動向

全数報告の感染症(全国第19週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比61%と減少した(祝日含む)。いずれの疾患も横ばいもしくは減少した。
咽頭結膜熱の報告数は1,170人(0.37)で前週比65%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.38)と同程度であった。新潟県(1.1)、山形県(0.80)、宮崎県(0.78)からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約6割を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は5,177人(1.6)で前週比54%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.9)の約0.9倍であった。鳥取県(3.6)、島根県(3.1)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。

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