
宮崎県感染症発生動向調査2015年第21号
第17巻21号[宮崎県第21週(5/18〜5/24)全国第20週(5/11〜5/17)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県2015年第21週の発生動向
トピックス
・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の届出が日南保健所から1例あった。県内での報告は今年3例目、累計22例目となった。患者は70歳代女性で、5月上旬に発症した。ダニの刺し口は確認できず、海外渡航歴はなかった。
全数報告の感染症(21週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核3例。
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症3例。
- 4類感染症
重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例、レジオネラ症1例。
- 5類感染症
アメーバ赤痢1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜21週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は961人(定点当たり27.7)で、前週比107%とやや増加した。前週に比べ大きく増加した疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザと水痘であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【手足口病】
・報告数は66人(1.8)で、前週比178%と大幅に増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.4)の約0.8倍と少ない。年齢別では1歳が全体の約半数を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
【感染性胃腸炎】
・報告数は493人(13.7)で、前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(10.5)の約1.3倍と多い。小林(25.7)、日南(22.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜4歳が全体の約半数を占めた。
【ヘルパンギーナ】
・報告数は84人(2.30)で、前週比162%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約1.6倍と多い。延岡(9.5)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約4割を占めた。
流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国第20週の発生動向
全数報告の感染症(全国第20週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比157%と増加した(前週祝日含む)。インフルエンザと細菌性髄膜炎は減少し、その他の疾患はいずれも増加した。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は10,840人(3.4)で前週比209%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(2.2)の約1.5倍と多い。鳥取県(7.6)、山形県・新潟県(5.4)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。
伝染性紅斑の報告数は2,259人(0.72)で前週比200%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.32)の約2.3倍と多い。福島県(1.9)、滋賀県(1.8)、埼玉県(1.6)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。
PDFファイルダウンロード