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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第24号

第17巻24号[宮崎県第24週(6/8〜6/14)全国第23週(6/1〜6/7)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2015年第24週の発生動向

全数報告の感染症(24週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    日本紅斑熱1例。
  • 5類感染症
    後天性免疫不全症候群1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜24週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は880人(定点当たり26.3)で、前週比104%とほぼ横ばいであった。前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎と手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザと咽頭結膜熱であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
・報告数は128人(3.6)で、前週比102%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.8)の約1.3倍と多い。日南(9.3)、中央(9.0)保健所からの報告が多く、年齢別では3〜5歳が全体の約半数を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】
・報告数は405人(11.3)で、前週比106%とやや増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(8.6)の約1.3倍と多い。日南(24.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜5歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】
・報告数は111人(3.1)で、前週比148%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.4)の約0.9倍と少ない。中央(8.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜2歳が全体の約6割を占めた。

流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年6月15日までに検出)報告

細菌

ウイルス

○ヘルペス口内炎と診断された乳児から単純ヘルペスウイルス1型が分離された。単純ヘルペスウイルスは接触や飛沫により感染する。初感染は、母親からの移行抗体がなくなる生後6か月から3歳までの乳幼児にみられる。
○呼吸器症状を伴う新生児からライノウイルスが検出された。5月には検出されなかったが、4月に8件検出しており、うち6件は1歳未満である。ライノウイルスはとくに春、秋にみられる呼吸器感染症の原因ウイルスで、全国的に検出数は減少傾向にあるが、6月に検出されていることから、今後の発生動向を注視していく必要がある。
○ウイルス感染症疑いの新生児からエコーウイルス3型が分離された。エコーウイルス3型は6月に2件(本症例を含む)、5月に2件分離されている。いずれも1歳以下の新生児〜乳幼児であり、発熱、発疹等を認めている。

全国第23週の発生動向

全数報告の感染症(全国第23週)
定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比93%とやや減少した。前週と比較して増加した主な疾患はヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎と手足口病であった。

手足口病の報告数は5,910人(1.9)で前週比93%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.0)の約1.8倍と多い。徳島県(10.5)、香川県(5.5)からの報告が多く、年齢別では1〜2歳が全体の約半数を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は1,456人(0.46)で前週比124%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.66)の約0.7倍と少ない。宮崎県(2.8)、三重県(1.9)、福岡県(1.7)からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約7割を占めた。

月報告対象疾患の発生動向 <2015年5月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は40人(3.1)で、前月114%と増加した。また、昨年5月(3.1)と同じであった。
《疾患別》
○性器クラミジア感染症:
報告数27人(2.1)で、前月の約1.1倍、昨年5月と同程度であった。年齢別では20歳代が全体の約半数を占めた。(男性13人・女性14人)
○性器ヘルペスウイルス感染症:
報告数6人(0.46)で、前月の約1.2倍、昨年5月の2.0倍であった。年齢別では20歳代が全体の約半数を占めた。(男性1人・女性5人)
○尖圭コンジローマ:報告はなかった。
○淋菌感染症:
報告数7人(0.54)で、前月の1.4倍、昨年5月の約0.9倍であった。年齢別では20歳代が全体の約7割を占めた。(男性5人・女性2人)

【全国】定点医療機関総数:981
定点医療機関からの報告総数は3,916人(4.0)で、前月比106%とやや増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,973人(2.0)で前月比104%、性器ヘルペスウイルス感染症792人(0.81)で前月比110%、尖圭コンジローマ488人(0.50)で前月比106%、淋菌感染症663人(0.68)で前月比108%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は15人(2.1)で前月比88%と減少した。また昨年5月(3.9)の約0.6倍であった。
《疾患別》
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数15人(2.1)で、前月の約0.9倍、昨年5月の0.6倍であった。70歳以上が全体の約6割を占めた。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告はなかった。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:473
定点医療機関からの報告総数は1,487人(3.1)で、前月比99%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,284人(2.7)で前月比98%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症183人(0.39)で前月比108%、薬剤耐性緑膿菌感染症20人(0.04)で前月比100%であった。

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