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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第26号

第17巻26号[宮崎県第26週(6/22〜6/28)全国第25週(6/15〜6/21)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2015年第26週の発生動向

全数報告の感染症(26週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核3例。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症
    レジオネラ症1例。
  • 5類感染症
    侵襲性肺炎球菌感染症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜26週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は929人(定点当たり27.4)で、前週比95%とやや減少した。前週に比べ増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患は咽頭結膜熱と感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【手足口病】
・報告数は203人(5.6)で、前週比110%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.2)の約1.1倍であった。中央(15.0)、日南(9.7)、延岡(7.8)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳以下が全体の約6割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【ヘルパンギーナ】
・報告数は177人(4.9)で、前週比126%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.2)と同程度であった。日南(14.3)、中央(10.0)、小林(7.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜2歳が全体の約6割を占めた。

流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年6月29日までに検出)

細菌

腹痛、血便などを呈した0〜4歳の男児から腸管出血性大腸菌O157が分離された。当所に依頼された腸管出血性大腸菌O157による事例は、2010年には9件発生したが、2014年には2件しか発生しておらず減少傾向にある。腸管出血性大腸菌感染症には多くの血清型があるため、O157以外の血清型における腸管出血性大腸菌にも注意する必要がある。

ウイルス

◯エンテロウイルス疑いの幼児3名とウイルス性発疹を呈した幼児2名からコクサッキーウイルスA9が分離された。全国のエンテロウイルス検出状況をみると、コクサッキーウイルスA16型が最も多く、次いでコクサッキーウイルスA6型、コクサッキーウイルスA10型が検出されており、いずれも手足口病の原因ウイルスである。手足口病は夏にかけて流行し始めるが、今年は全国的に例年より早く患者が増え始めている。当所でも6月に入り、手足口病疑い検体が増えており、原因ウイルスが確定した場合は検出速報として随時同定ウイルスを掲載していく予定である。
◯気管支炎を呈した乳幼児2名からライノウイルスが検出された。
◯無呼吸発作を呈した乳児からパラインフルエンザ3型が検出された。

全国第25週の発生動向

全数報告の感染症(全国第25週)
定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比99%とほぼ横ばいであった。前週と比較して増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。

手足口病の報告数は11,018人(3.5)で前週比131%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(2.1)の約1.7倍と多い。徳島県(16.1)、香川県(9.6)からの報告が多く、年齢別では1〜2歳が全体の約半数を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は3,476人(1.1)で前週比162%と増加した。三重県(5.9)、愛媛県(4.8)、福岡県(4.6)からの報告が多く、年齢別では1〜2歳が全体の約半数を占めた。

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