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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第42号

第17巻42号[宮崎県第42週(10/12〜10/18)全国第41週(10/5〜10/11)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2015年第42週の発生動向

全数報告の感染症(42週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核6例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:播種性クリプトコックス症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜42週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は615人(定点当たり22.3)で、前週比78%と減少した。前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【感染性胃腸炎】
・報告数は318人(8.8)で、前週比72%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値(6.3)の約1.4倍であった。小林(30.3)保健所からの報告が多く、年齢別では6カ月〜2歳が全体の約半数を占めた。
過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値。

眼科定点からの報告

【流行性角結膜炎】
・報告数は36人(6.0)で、前週比80%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.1)の約2.9倍であった。都城(11.0)保健所からの報告数が多かった。

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から2例報告があった。1〜4歳と10歳代が各1例ずつで、いずれも咽頭ぬぐい液からMycoplasma pneumoniaeが検出された。

流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年10月19日までに検出)

細菌

0〜4歳の女児から腸管凝集付着性大腸菌(EAggEC)が検出された。血清型O111によるEAggECは、今年の3月から5例目である。過去には他県で、EAggECが原因と推定される集団感染事例も発生していることから、今後も発生動向や共通の感染源の有無などに注意していく必要がある。

ウイルス

◯発熱を呈した乳児からエンテロウイルスD68型が検出された。エンテロウイルスD68型の感染による主要な臨床所見は呼吸器症状であり、増殖至適温度や酸耐性等のウイルス学的性状はライノウイルスに類似している。国内の検出状況をみると、年間に数例しか検出されない年がほとんどであったが、2010年以降は年間で100例以上の報告がされている。また、エンテロウイルスD68型は例年9月から秋にかけて検出が増加しており、今後本県でのエンテロウイルスD68型の動向に注意する必要がある。

全国第41週の発生動向

全数報告の感染症(全国第41週)
定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比98%とほぼ横ばいであった。前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症で、減少した主な疾患は手足口病であった。

RSウイルス感染症の報告数は3,696人(1.2)で前週比140%と増加した。山形県(4.7)、徳島県(3.9)、福島県(2.8)からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約4割を占めた。

流行性角結膜炎の報告数は618人(0.91)で前週比83%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.55)の約1.7倍と多い。宮崎県(7.5)、熊本県(5.2)からの報告が多い。

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