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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2016年第1号

第18巻1号[宮崎県第1週(1/4〜1/10)全国第53週(12/28〜1/3)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2016年第1週の発生動向

トピックス

インフルエンザ(定点把握の対象となる5類感染症)の定点当たりの報告数が1.2と、流行期の目安となる1.0を超えました。昨シーズンと比較して4週遅い流行入りです。今シーズン県内ではAH1pdm09型が検出されています。詳細後述。
流行性耳下腺炎(定点把握の対象となる5類感染症)の定点当たり報告数が4.1と、流行注意報基準値3.0を超えました。詳細後述。

全数報告の感染症(1週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核9例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:つつが虫病2例。
  • 5類感染症:アメーバ赤痢1例、カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2016年第1週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は921人(定点当たり29.0)で、前週比206%と増加した(前週年末年始の休診含む)。前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと伝染性紅斑と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
・報告数は71人(1.2)で、前週比355%と大幅に増加した。例年同時期の定点当たり平均値(12.8)の約0.1倍であった。年齢別では5歳未満が全体の32%、5-9歳が25%、10-14歳が10%、15-19歳が3%、20-59歳が23%、60歳以上が7%を占めた。
※過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】
・報告数は350人(9.7)で、前週比183%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(15.1)の約0.6倍であった。日南(38.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜4歳が全体の約4割を占めた。

【伝染性紅斑】
・報告数は50人(1.4)で、前週比278%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(0.20)の約7.0倍であった。宮崎市(2.1)、高鍋及び中央(各2.0)保健所からの報告が多く、年齢別では3〜7歳が全体の約7割を占めた。

【流行性耳下腺炎】
・報告数は148人(4.1)で、前週比269%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(1.1)の約3.6倍であった。日向(15.0)、延岡(13.5)、小林(9.3)保健所からの報告が多く、年齢別では5〜6歳が全体の約4割を占めた。

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から4例報告があった。1〜4歳及び10歳代が各2例で、
いずれも咽頭ぬぐい液からMycoplasma pneumoniaeが検出された。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

全国第53週の発生動向

全数報告の感染症(全国第53週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比50%と減少した(年末年始の休診含む)。前週と比較して増加した疾患はインフルエンザで、その他の疾患は横ばいもしくは減少した。

インフルエンザの報告数4,290人(0.89)で前週比117%と増加した。秋田県(7.6)、沖縄県(6.1)、北海道(2.7)からの報告が多く、流行期の指標となる1.0を超過した都道府県は7県であった。年齢別では、5歳未満が14%、5-9歳が18%、10-14歳が11%、15-19歳が6%、20-59歳が43%、60歳以上が8%であった。

月報告対象疾患の発生動向 <2015年12月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は29人(2.2)で、前月比81%と減少した。また、昨年12月(2.9)の78%であった。
《疾患別》
○性器クラミジア感染症:報告数16人(1.2)で、前月及び昨年12月の約0.6倍であった。20歳代が全体の半数を占めた。(男性9人・女性7人)
○性器ヘルペスウイルス感染症:報告数7人(0.54)で、前月の約2.3倍、昨年12月の7.0倍であった。(男性3人・女性4人)
○尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月と同じ、昨年12月の2.0倍であった。
(女性2人)

【全国】定点医療機関総数:977
定点医療機関からの報告総数は3,801人(3.9)で、前月比99%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,948人(1.99)で前月比99%、性器ヘルペスウイルス感染症722人(0.74)で前月比109%、尖圭コンジローマ434人(0.44)で前月比88%、淋菌感染症697人(0.71)で前月比96%であった。

薬剤耐性菌

宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は19人(2.7)で前月比76%と減少した。また昨年12月(3.0)の約0.9倍であった。
《疾患別》
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数17人(2.4)で、前月の約0.7倍、昨年12月の約0.9倍であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.14)で、前月及び昨年12月と同じであった。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告数1人(0.14)で、昨年12月と同じであった。(前月報告なし)

【全国】 定点医療機関総数:475
定点医療機関からの報告総数は1,571人(3.3)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,362人(2.9)で前月比102%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症194人(0.41)で前月比121%、薬剤耐性緑膿菌感染症15人(0.03)で前月比75%であった。

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