
宮崎県感染症発生動向調査2016年第8号
第18巻8号[宮崎県第8週(2/22〜2/28)全国第7週(2/15〜2/21)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県2016年第8週の発生動向
全数報告の感染症(8週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核4例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:侵襲性インフルエンザ菌感染症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2016年第1週〜第8週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は3,545人(定点当たり70.9)で、前週比105%とやや増加した。前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】
・報告数は2,762人(46.8)で、前週比115%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値※(21.3)の約2.2倍であった。延岡(62.7)、都城(55.0)、日向(50.8)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳未満が全体の24%、5-9歳が41%、10-14歳が16%、15-19歳が3%、20-59歳が13%、60歳以上が3%を占めた。詳細後述。
※ 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】
・報告数は390人(10.8)で、前週比94%とやや減少した。例年同時期の定点当たり平均値※(13.6)と約0.8倍であった。日南(21.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約4割を占めた。
※ 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【流行性耳下腺炎】
・報告数は124人(3.4)で、前週比102%と横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値※(0.82)の約4.2倍であった。延岡(14.0)、日向(6.0)保健所からの報告が多く、年齢別はグラフに示す。
※ 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○無菌性髄膜炎:都城保健所から1例報告があった。0〜4歳であった。
○感染性胃腸炎(ロタウイルス):高鍋保健所から3例、日向保健所から1例報告があった。0〜4歳が3例、10歳代が1例で、いずれも病原体の群別は不明であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成28年2月29日までに検出)
細菌
ウイルス

○インフルエンザと診断された7名の咽頭ぬぐい液及び鼻汁からインフルエンザウイルスを検出した。本県における今シーズンの検出数をみると、AH1pdm09型6件、AH3型1件、B型(ビクトリア系統)8件、B型(山形系統)2件であり、A型はAH1pdm09型、B型はビクトリア系統が多い傾向にある。全国では、AH1pdm09型が最も多く、ついで、B型(ビクトリア系統)、B型(山形系統)、AH3型の順に多い。定点医療機関当たり報告数は全国的に減少傾向にあるが、本県では、警報レベルが続いているため、今後も引き続き注意する必要がある。
全国第7週の発生動向
全数報告の感染症(全国第7週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比95%とやや減少した。前週と比較して増加した主な疾患は流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。
インフルエンザの報告数は184,176人(37.2)で前週比93%と減少した。愛知県(55.5)、広島県(46.9)、石川県(45.3)からの報告が多く、21都道府県で前週と比較して増加している。また、36都道府県で流行警報開始基準値(30.0)を上まわっている。年齢別では5歳未満が21%、5-9歳が33%、10-14歳が16%、15-19歳が4%、20-59歳が21%、60歳以上が5%であった。
流行性耳下腺炎の報告数は2,681人(0.85)で前週比116%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値※(0.41)の約2.1倍であった。宮崎県(3.4)、佐賀県(2.9)、石川県(2.8)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約半数を占めた。
インフルエンザ情報《県内第8週、全国第7週(再掲)》
県内第8週インフルエンザ発生動向
2016年2月22日〜2月28日までの1週間で2,762人(定点当たり46.8)の報告があった。前週の約1.2倍と増加し、例年同時期の定点当たり平均値※(21.3)の約2.2倍であった(図1)。保健所別は延岡(62.7)、都城(55.0)、日向(50.8)保健所からの報告が多く(図2)、年齢群別では5歳未満が全体の24%、5-9歳が41%、10-14歳が16%、15-19歳が3%、20-59歳が13%、60歳以上が3%を占めた(図3)。

全国第7週インフルエンザ発生動向
2016年2月15日〜2月21日までの1週間で184,176人(37.2)で、前週比93%と減少した。前週と比較して増加したのは21都道府県で、特に愛知県(55.5)、広島県(46.9)、石川県(45.3)からの報告が多い。また、36都道府県で流行警報開始基準値(30.0)を上まわっている。年齢別では5歳未満が21%、5-9歳が33%、10-14歳が16%、15-19歳が4%、20-59歳が21%、60歳以上が5%であった。
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