
宮崎県感染症発生動向調査2017年第21号
第19巻21号[宮崎県第21週(5/22〜5/28)全国第20週(5/15〜5/21)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第21週の発生動向
トピックス
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
(全数報告の感染症)の報告が延岡及び日向保健所から1例ずつ報告があった。県内での報告は今年2例目と3例目で、累計39例(平成25年3月届出開始以降)である。患者は70歳代と90歳代の女性で、発症は5月中旬及び下旬である。いずれもダニの刺し口は無く、海外渡航歴はなかった。

全数報告の感染症(21週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群2例。
- 5類感染症:クロイツフェルト・ヤコブ病1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2017年第1週〜21週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は791人(定点当たり24.3)で、前週比114%と増加した。前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎と流行性角結膜炎で、減少した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎である。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【感染性胃腸炎】
報告数は353人(9.8)で、前週比121%と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値*(10.9)の約0.9倍である。日南(20.0)、小林(15.7)、日向(11.8)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】
報告数は125人(3.5)で、前週比112%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.1)の約3.2倍である。中央(10.0)、都城(5.3)、宮崎市(4.3)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月〜2歳が全体の約8割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○感染性胃腸炎(ロタウイルス):延岡(2例)、宮崎市、日南(各1例)保健所から報告があり、0〜4歳が3例、5〜9歳が1例であった。なお、病原体の群別は不明である。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国2017年第20週の発生動向
全数報告の感染症(全国第20週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比100%と横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザと水痘である。
RSウイルス感染症の報告数は737人(0.23)で前週比115%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.11)の約2.1倍である。沖縄県(2.9)、北海道(0.89)、香川県(0.61)からの報告が多く、年齢別では1歳以下が全体の約7割を占めた。
* 過去5 年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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