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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第16号

第20巻第16号[宮崎県第16週(4/16〜4/22)全国第15週(4/9〜4/15)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第16週の発生動向

沖縄県で麻しんが流行しています

沖縄県では、3月23日に麻しん患者が発生し、4月24日までに70名の患者が確認されています。さらに、沖縄を旅行された名古屋市の男性も麻しんを発症しています。現在までに宮崎県での患者の届出はありませんが、沖縄県や海外も含めた麻しんの流行地から帰ってきたら、2週間程度は健康状態に注意し、麻しんを疑う症状(発熱や発疹など)が現れた場合、必ず事前に医療機関に連絡の上、速やかに受診してください。また、沖縄や海外などへの旅行を予定されている方は、まず予防接種歴を確認し、2回接種ができていない方は早めの接種を検討してください。

全数報告の感染症(16週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:侵襲性インフルエンザ菌感染症1例、播種性クリプトコックス症1例、百日咳10例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜16週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は971人(定点当たり28.1)で、前週比115%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【感染性胃腸炎】
報告数は467人(13.0)で、前週比116%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(12.1)の約1.1倍である。小林(21.0)、都城(20.0)、日南(19.0)、中央(18.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜2歳が全体の約3割を占めている。

【手足口病】
報告数は145人(4.0)で、前週比105%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.2)の約3.3倍である。中央(11.0)、高鍋(6.5)、宮崎市(5.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜4歳が全体の8割以上を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
  • 細菌性髄膜炎
    日南保健所から1例報告があった。5〜9歳であった。
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス)
    報告数は4例で、日向(3例)、延岡(1例)保健所からの報告であった。いずれも5歳未満である。なお、病原体の群別は不明である。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年4月23日までに検出)

細菌

ウイルス

呼吸器症状のある小児からヒトコロナウイルス229Eが(HCoV229E)が検出された。HCoV229Eは全国的にも報告数が少なく、当所でも検出されたのは初めてである。上気道炎の約15%はHCoVが原因とされており、咳、鼻水などの感冒様症状を起こすことが多いが、急性中耳炎や下気道炎を起こすこともあるので注意が必要である。

全国2018年第15週の発生動向

全数報告の感染症(全国第15週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比107%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は水痘である。

RSウイルス感染症の報告数は1,279人(0.4)で前週比125%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.2)の約2.0倍である。沖縄県(1.8)、新潟県(1.2)、宮崎県(1.1)からの報告が多く、年齢群別では1歳以下が全体の約8割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

* 次回の感染症週報は祝日の関係上、5月10日発出となります。
ご了承ください。

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