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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第24号

第20巻第24号[宮崎県第24週(6/11〜6/17)全国第23週(6/4〜6/10)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第24週の発生動向

全数報告の感染症(24週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:播種性クリプトコックス症1例、百日咳12例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜24週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は939人(定点当たり29.0)で、前週比94%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はヘルパンギーナで、減少した主な疾患は咽頭結膜熱、感染性胃腸炎及び水痘である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【手足口病】
報告数は360人(10.3)で、前週比99%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(3.1)の約3.3倍である。日向(19.8)、中央(19.0)、延岡(14.5)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜4歳が全体の約9割を占めている。

【流行性耳下腺炎】
報告数は42人(1.2)で、前週比98%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.91)の約1.3倍である。日南(13.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。


*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年6月18日までに検出)

細菌

2名から腸管出血性大腸菌(EHEC)が分離された。このうち1名はO26:H11、VT1であった。O26は日本において患者及び保菌者から検出されるEHECのうち、O157に次いで多い血清型であり、2017年の国立感染症研究所の病原微生物検出情報(IASR)では、総検出数のうちO26が約25%を占めている。EHECは少ない菌数でも人から人へ感染するため、手洗い、消毒、食品の取扱いに注意が必要である。

ウイルス

乳幼児5名からエンテロウイルス71型(EV71)が分離・検出された。今年に入り当所で分離・検出されたエンテロウイルス(ヒトライノウイルスを除く)は、EV71が8件、エコーウイルス9型が3件、コクサッキーウイルスA16型が1件となっている。全国のエンテロウイルス分離・検出状況においても、EV71が最も多くなっている。今回EV71が検出された5名のうち1名は髄膜炎を起こしていた。EV71は手足口病を起こす他のエンテロウイルスに比べ、髄膜炎や脳炎などの合併症を起こしやすいため注意が必要である。

全国2018年第23週の発生動向

全数報告の感染症(全国第23週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比98%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患は水痘である。

RSウイルス感染症の報告数は944人(0.30)で前週比103%とほぼ横ばいあり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.13)の約2.3倍である。沖縄県(3.7)、新潟県(1.0)からの報告が多く、年齢群別では2歳以下が全体の約9割を占めている。

流行性角結膜炎の報告数は720人(1.0)で前週比94%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.69)の約1.5倍である。福岡県(3.0)、熊本県(2.9)、神奈川県(2.8)からの報告が多く、年齢群別では10歳以下が全体の約3割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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