
宮崎県感染症発生動向調査2018年第35号
第20巻第35号[宮崎県第35週(8/27〜9/2)全国第34週(8/20〜8/26)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第35週の発生動向
トピックス
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
(全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内からあった。患者は40歳代女性で、発症は8月下旬である。ダニの刺し口は確認出来なかった。県内での報告は今年10例目で、累計59例(平成25年3月届出開始以降)となった。

全数報告の感染症(35週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱2例。
- 5類感染症:百日咳7例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜35週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は794人(定点当たり26.2)で、前週比126%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と流行性耳下腺炎である。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】
報告数は216人(6.2)で、前週比148%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(2.6)の約2.4倍である。高鍋(10.8)、都城(9.3)、日向(7.8)、延岡(7.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は2歳以下が約9割を占めている。

【感染性胃腸炎】
報告数は288人(8.2)で、前週比124%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(6.4)の約1.3倍である。日南(17.3)、小林(14.0)、日向(12.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は6か月〜2歳が約5割を占めている。
【ヘルパンギーナ】
報告数は82人(2.3)で、前週比126%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.8)の約1.3倍である。延岡(7.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は6か月〜2歳が約9割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
基幹定点からの報告
細菌性髄膜炎:日南保健所から1例報告があった。年齢は0〜4歳であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国2018年第34週の発生動向
全数報告の感染症(全国第34週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比117%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は伝染性紅斑で、減少した主な疾患はインフルエンザである。
RSウイルス感染症の報告数は4,191人(1.3)で前週比100%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.82)の約1.6倍である。宮崎県(4.2)、徳島県(4.0)、愛媛県(3.4)からの報告が多く、年齢群別では2歳以下が全体の約9割を占めている。
伝染性紅斑の報告数は988人(0.32)で前週比168%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.18)の約1.8倍である。神奈川県(1.4)、東京都(1.1)からの報告が多く、年齢群別では3〜6歳が全体の約6割を占めている。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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