
宮崎県感染症発生動向調査2018年第45号
第20巻第45号[宮崎県第45週(11/5〜11/11)全国第44週(10/29〜11/4)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第45週の発生動向
全数報告の感染症(45週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核2例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:つつが虫病4例、日本紅斑熱1例、レジオネラ症1例。
- 5類感染症:梅毒1例、百日咳5例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜45週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は721人(定点当たり23.4)で、前週比131%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は水痘とRSウイルス感染症である。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は107人(3.1)で、前週比158%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の2倍である。高鍋(7.0)、中央(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は4〜6歳が全体の約4割を占めている。
【感染性胃腸炎】
報告数は446人(12.7)で、前週比150%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(10.7)の約1.2倍である。小林(29.3)、中央(18.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜2歳が全体の約3割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国2018年第44週の発生動向
全数報告の感染症(全国第44週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比96%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は水痘とインフルエンザで、減少した主な疾患はヘルパンギーナとRSウイルス感染症である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,003人(1.9)で前週比99%とほぼ横ばいであったが、例年同時期の定点当たり平均値*(1.8)の約1.1倍である。鳥取県(4.0)、北海道(3.3)、福岡県(3.2)からの報告が多く、年齢群別では4〜7歳が全体の約5割を占めている。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2018年10月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は26人(2.0)で、前月比93%と減少した。また、昨年10月(3.2)の63%である。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数19人(1.5)で、前月とほぼ同率、昨年10月の約0.7倍である。20〜30歳代が全体の約7割を占めている。(男性11人・女性8人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数5人(0.38)で、前月の約1.7倍、昨年10月の0.5倍である。(男性1人・女性4人)
- 尖圭コンジローマ:報告なし。
- 淋菌感染症:報告数2人(0.15)で、前月及び昨年10月の0.5倍である。(男性2人)

【全国】定点医療機関総数:981
定点医療機関からの報告総数は4,331人(4.4)で、前月比109%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,328人(2.4)で前月比108%、性器ヘルペスウイルス感染症761人(0.78)で前月比113%、尖圭コンジローマ537人(0.55)で前月比128%、淋菌感染症705人(0.72)で前月と同率である。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は16人(2.3)で、前月比123%と増加した。また、昨年10月(3.9)の59%である。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数16人(2.3)で、前月の約1.3倍、昨年10月の約0.6倍である。70歳以上が全体の約6割を占めている。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】 定点医療機関総数:479
定点医療機関からの報告総数は1,537人(3.2)で、前月比108%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,385人(2.9)で前月比109%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症140人(0.29)で前月と同率、薬剤耐性緑膿菌感染症12人(0.03)で前月と同率である。
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