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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2019年第2号

第21巻第2号[宮崎県2週(1/7〜1/13)全国第1週(12/31〜1/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第2週の発生動向

トピックス
  • インフルエンザ(定点把握対象)
    第2週(1/7〜1/13)の定点当たりの報告数は44.43と、今シーズン初めて流行警報レベル開始基準値(30.0)を超えました。昨シーズンと比較して2週間遅くなっています。詳細後述。
全数報告の感染症(2週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、百日咳9例。


全数把握対象疾患累積報告数(2019年第2週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は3,276人(定点当たり67.8)で、前週比251%と増加した(年末年始含む)。なお、前週に比べ増加した疾患はインフルエンザと伝染性紅斑で、減少した主な疾患は特にない。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は2,577人(44.4)で、前週比327%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(32.3)の約1.4倍である。延岡(61.9)、都城(61.7)、小林(60.6)保健所からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約5割を占めている。

【感染性胃腸炎】
報告数は451人(12.5)で、前週比189%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(10.9)の約1.2倍である。小林(28.7)、日南(20.7)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜2歳が全体の約3割を占めている。


*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成31年1月14日までに検出)

細菌

報告なし。

ウイルス

○ウイルス性脳炎疑いの幼児の便、気管吸引液からエンテロウイルスD68型(EVD68)が検出された。EVD68は主に呼吸器疾患の起因ウイルスとして知られているが、一方で麻痺症状のある患者からの検出も報告されており、中枢神経疾患との関連性が注目されている。国内では、2010年、2013年、2015年に流行がみられており、2018年9月以降、再び報告数が増加傾向にあるため、今後の発生動向に注意していく必要がある。

全国2019年第1週の発生動向

全数報告の感染症(全国第1週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比90%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザで、減少した主な疾患は手足口病とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎である。

インフルエンザの報告数は78,116人(16.3)で前週比146%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(12.9)の約1.3倍である。岐阜県(49.1)、愛知県(46.4)からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約3割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は1,167人(0.38)で前週比54%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.24)の約1.6倍である。宮城県(2.4)、新潟県(1.3)からの報告が多く、年齢群別では3〜7歳が全体の約7割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2018年12月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は32人(2.5)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。また、昨年12月(2.6)の94%である。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数21人(1.6)で、前月及び昨年12月の約1.1倍である。20歳代が全体の約4割を占めている。(男性8人・女性13人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数2人(0.15)で、前月及び昨年12月の約0.3倍である。(女性2人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告なし。
  • 淋菌感染症
    報告数9人(0.69)で、前月の3.0倍、昨年12月の1.8倍である。(男性8人・女性1人)

【全国】定点医療機関総数:978
定点医療機関からの報告総数は3,865人(4.0)で、前月比93%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,035人(2.1)で前月比90%、性器ヘルペスウイルス感染症743人(0.76)で前月比99%、尖圭コンジローマ411人(0.42)で前月比86%、淋菌感染症676人(0.69)で前月比103%である。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は17人(2.4)で、前月比121%と増加した。また、昨年12月(1.9)の131%である。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数17人(2.4)で、前月の約1.2倍、昨年12月の約1.3倍である。70歳以上が全体の約6割を占めている。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:478
定点医療機関からの報告総数は1,477人(3.1)で、前月比98%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,340人(2.8)で前月比99%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症126人(0.26)で前月比84%、薬剤耐性緑膿菌感染症11人(0.02)で前月と同率である。

インフルエンザ情報《県内第2週、全国第1週(再掲)》

県内第2週インフルエンザ発生動向

2019年1月7日〜1月13日までの1週間で2,577人(44.4)の報告があった。前週の約3.3倍と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(32.3)の約1.4倍である(図1)。保健所別推移を図2に示す。年齢群別では5歳未満が全体の21%、5-9歳が24%、10-14歳が17%、15-19歳が5%、20-59歳が25%、60歳以上が8%を占めている(図3)。

全国第1週インフルエンザ発生動向

2018年12月31日〜2019年1月6日までの1週間で78,116人(16.3)の報告があり、前週の約1.5倍と増加した。岐阜県(49.1)、愛知県(46.4)、北海道(33.6)、高知県(30.1)からの報告が多い。年齢群別では5歳未満が全体の15%、5-9歳が13%、10-14歳が8%、15-19歳が5%、20-59歳が47%、60歳以上が12%である。

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