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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2019年第8号

第21巻第8号[宮崎県8週(2/18〜2/24)全国第7週(2/11〜2/17)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第8週の発生動向

全数報告の感染症(8週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:チクングニア熱 1例。
  • 5類感染症:アメーバ赤痢1例、破傷風1例、百日咳6例。


全数把握対象疾患累積報告数(2019年第8週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は1,450人(定点当たり32.2)で、前週比88%と減少した。なお、前週に比べ増加した疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はインフルエンザと流行性角結膜炎である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は816人(14.1)で、前週比81%と減少しており、例年同時期の定点当たり平均値*(29.2)の約0.5倍である。高千穂(24.5) 、宮崎市(17.0)、都城(16.9)保健所からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約6割を占めている。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は118人(3.3)で、前週比136%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約1.7倍である。高鍋(5.3) 、 延岡(5.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では3〜6歳が全体の約6割を占めている。


*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

〇感染性胃腸炎(ロタウイルス):報告数は2例で、宮崎市、日南(各1例)保健所からの報告であった。0〜4歳が1例、5〜9歳が1例で、病原体の群別は不明である。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成31年2月25日までに検出)

細菌

20代前半の女性と0〜4歳の男児から百日咳菌(Bordetella pertussis)が分離・検出された。なお、0〜4歳の男児は検体採取前から抗菌薬が投与されており、百日咳菌は分離されなかった。百日咳は以前から若年者〜成人における患者数の増加が問題となっている。一般に百日咳は発熱がないことから成人では軽視されがちであるが、乳幼児では重篤な病態をとることがある。また、百日咳は家族内感染を起こしやすいことから、特に乳幼児のいる家庭では大人が乳幼児に対し感染源とならないよう十分注意する必要がある。

ウイルス

インフルエンザと診断された7名からインフルエンザウイルスが分離・検出された。2019年2月22日現在の全国のインフルエンザウイルス分離・検出情報をみるとAH3が最も多く、次いでAH1pdm09、B型の順となっている。全国的に流行のピークは過ぎたものの、今後も手洗いうがいやマスクの着用など感染予防策をとることが重要である。

全国2019年第7週の発生動向

全数報告の感染症(全国第7週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比59%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患はインフルエンザと手足口病である。

インフルエンザの報告数は61,992人(12.5)で前週比48%と減少しており、例年同時期の定点当たり平均値*(27.1)の約0.5倍である。沖縄県(23.2)、福島県(21.4)からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約5割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は1,579人(0.50)で前週比88%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.20)の2.5倍である。宮城県(1.8)、新潟県・山形県 (各1.6)からの報告が多く、年齢群別では4〜6歳が全体の約5割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

インフルエンザ情報《県内第8週、全国第7週(再掲)》

県内第8週インフルエンザ発生動向

2019年2月18日〜2月24日までの1週間で816人(14.1)の報告があった。前週の約0.8倍と減少しており、例年同時期の定点当たり平均値*(29.2)の約0.5倍である(図1)。保健所別推移を図2に示す。年齢群別では5歳未満が全体の29%、5-9歳が32%、10-14歳が15%、15-19歳が2%、20-59歳が15%、60歳以上が7%を占めている(図3)。

全国第7週インフルエンザ発生動向

2019年2月11日〜2月17日までの1週間で61,992人(12.5)の報告があり、前週の約0.5倍と減少した。沖縄県(23.2)、福島県(21.4)、新潟県(19.4)、大分県(19.3)からの報告が多い。年齢群別では5歳未満が全体の22%、5-9歳が25%、10-14歳が14%、15-19歳が4%、20-59歳が25%、60歳以上が10%である。

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