
宮崎県感染症発生動向調査2019年第20号
第21巻第20号[宮崎県第20週(5/13〜5/19)全国第19週(5/6〜5/12)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第20週の発生動向
全数報告の感染症(20週までに新たに届出のあったもの)
- 1 類感染症:報告なし。
- 2 類感染症:結核3 例。
- 3 類感染症:報告なし。
- 4 類感染症:日本紅斑熱1 例。
- 5 類感染症:梅毒1 例、百日咳10 例。

全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜第20週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は935 人(定点当たり27.1)で、前週比160%と増加した。なお、前週に比べ増加した疾患は咽頭結膜熱と手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はなかった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【ヘルパンギーナ】
報告数は114 人(3.3)で、前週比243%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.51)の約6.4 倍である。延岡(9.3)、小林(7.0)、日向(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では1歳が全体の約半数を占めている。
【手足口病】
報告数は337 人(9.6)で、前週比241%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(2.8)の約3.5 倍である。延岡(18.3)、日向(14.8)、日南(12.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では1歳が全体の約6 割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和元年5月20日までに検出)
細菌
ウイルス

- 発熱、上気道炎症状のある乳幼児及び遷延性咳嗽症状のある小児からRS ウイルス(RSV)が検出された。RSV は、約70%の乳児が生後1 年以内に初感染し、2 歳までにほぼ100%の乳幼児が感染する。RSVは、乳幼児期において特に重要な病原体であるが、年齢を問わず生涯にわたり上気道炎や気管支炎等の顕性感染を起こす。RSV の流行のピークは冬期であるが、流行は春まで続くことが多い。
- 発熱、発疹の症状のある乳幼児から、コクサッキーウイルスB4 型が検出された。コクサッキーB 群ウイルスは、1〜6 型に分類され、4 型は、無菌性髄膜炎、髄膜脳炎、上気道炎、肺炎、心のう炎、心膜炎、心筋炎や原因不明の熱性疾患の患者から分離報告がある。
全国2019年第19週の発生動向
全数報告の感染症(全国第19週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比189%と増加した(祝祭日を含む)。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はインフルエンザである。
伝染性紅斑の報告数は2,163 人(0.68)で前週比296%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.28)の約2.4 倍である。石川県(2.0)、富山県(1.8)、新潟県(1.6)からの報告が多く、年齢群別では3〜5 歳が全体の約半数を占めている。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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