
宮崎県感染症発生動向調査2019年第37号
第21巻第37号[宮崎県第37週(9/9〜9/15)全国第36週(9/2〜9/8)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第37週の発生動向
全数報告の感染症(37週までに新たに届出のあったもの)
- 1 類感染症:報告なし。
- 2 類感染症:結核3 例。
- 3 類感染症:報告なし。
- 4 類感染症:レジオネラ症1 例。
- 5 類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1 例、梅毒1 例、百日咳3 例。

全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜37週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は936 人(定点当たり27.7)
で、前週比102%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した疾患は咽頭結膜熱とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】
報告数は58 人(0.98)で、前週比84%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.07)の約14.0 倍である。延岡(3.9)、小林(3.2)保健所からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約7 割を占めた。
【RSウイルス感染症】
報告数は303 人(8.4)で、前週比84%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(3.9)の約2.2 倍である。日向(16.3)、日南(14.7)、都城(8.5)保健所からの報告が多く、年齢群別では2 歳以下が全体の約9 割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国2019年第36週の発生動向
全数報告の感染症(全国第36週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比114%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はなかった。
インフルエンザの報告数は3,813 人(0.77)で前週比197%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.09)の約8.6 倍である。沖縄県(34.1)、宮崎県(1.2)、千葉県(0.87)からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約半数を占めている。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2019年8月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は35人(2.7)で、前月比130%と増加した。また、昨年8月(2.4)の113%であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数18人(1.4)で、前月の1.2倍、昨年8月の約1.1倍であった。
20〜30歳代が全体の約8割を占めた。(男性7人・女性11人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数8人(0.62)で、前月の1.6倍、昨年8月と同率であった。
(女性8人)
- 尖圭コンジローマ:報告数4人(0.31)で、前月の4.0倍、昨年8月の2.0倍であった。
(男性2人・女性2人)
- 淋菌感染症:報告数5人(0.38)で、前月の約0.8倍、昨年8月の約1.3倍であった。
(男性5人)
【全国】定点医療機関総数:982
定点医療機関からの報告総数は4,425人(4.5)で、前月比97%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,351人(2.4)で前月比98%、性器ヘルペスウイルス感染症798人(0.81)で前月比99%、尖圭コンジローマ530人(0.54)で前月比90%、淋菌感染症746人(0.76)で前月比99%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は27人(3.9)で、前月比180%と増加した。また、昨年8月(2.7)の142%であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数27人(3.9)で、前月の1.8倍、昨年8月の1.5倍であった。70歳以上が全体の約半数を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】 定点医療機関総数:477
定点医療機関からの報告総数は1,609 人(3.4)で、前月比107%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,471 人(3.1)で前月比108%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症131 人(0.27)で前月比100%、薬剤耐性緑膿菌感染症7 人(0.01)で前月比33%であった。
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