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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2019年第42号

第21巻第42号[宮崎県第42週(10/14〜10/20)全国第41週(10/7〜10/13)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第42週の発生動向

全数報告の感染症(42週までに新たに届出のあったもの)
  • 1 類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、百日咳6例。

全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜42週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は463人(定点当たり14.5)で、前週比78%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はなく、減少した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナであった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】

報告数は36人(0.61)で、前週比69%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.05)の約12.2倍である。高千穂(1.5)、都城(1.3)、宮崎市(0.94)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【伝染性紅斑】

報告数は27人(0.75)で、前週比71%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.32)の約2.3倍である。中央(2.0)、延岡(1.8)、都城(1.2)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

マイコプラズマ肺炎:宮崎市、日向保健所から各1 例報告があり、いずれも0〜4 歳であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和元年10 月21 日までに検出)

細菌

10 代後半の男性からS.Oranienburg が分離された。S.Oranienburg は、2018 年8 月に鹿児島県内で散発事例が複数発生したことが報告されている(IASR Vol.40 No.5(2019.5))。報告では、いずれも血液から分離され、重症例も多く見られている。非チフス性サルモネラ属菌の菌血症は感染症発生動向調査の対象ではないが、これまでにS.Oranienburg の集団食中毒事例も報告されていることから、今後も注意が必要な血清型と考えられる。

ウイルス

インフルエンザと診断された3 名からインフルエンザウイルスAH1pdm09 が分離された。全国のインフルエンザウイルス分離・検出状況をみると、2019 年10 月21 日現在、AH1pdm09 が118 件と最も多く、次いでAH3 が12 件、B 型(ビクトリア系統)が9 件、B 型(山形系統)が1 件となっている。
本県では、今シーズンAH1pdm09 が6 件分離されている。今後インフルエンザの流行が予測されることから、手洗いやワクチン接種等の感染予防策をとり、注意することが重要である。

全国2019年第41週の発生動向

全数報告の感染症(全国第41週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比95%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はなく、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と伝染性紅斑であった。

インフルエンザの報告数は4,421 人(0.90)で前週比91%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.15)の約6.0 倍である。沖縄県(18.0)、鹿児島県(4.1)、佐賀県(2.8)からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約6 割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は1,707 人(0.54)で前週比84%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.23)の約2.4 倍である。福井県、大分県(各1.8)、富山県、香川県(各1.4)からの報告が多く、年齢群別では3〜6 歳が全体の約6 割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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