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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2019年第44号

第21巻第44号[宮崎県第44週(10/28〜11/3)全国第43週(10/21〜10/27)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第44週の発生動向

全数報告の感染症(44週までに新たに届出のあったもの)
  • 1 類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:つつが虫病1例、日本紅斑熱2例。
  • 5類感染症:破傷風1例、百日咳5例。

全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜44週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は494人(定点当たり13.4)で、前週比93%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】

報告数は99人(1.7)で、前週比92%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.19)の約8.8倍である。都城(3.9)、小林(2.4)、宮崎市(2.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【伝染性紅斑】

報告数は32人(0.89)で、前週比86%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.28)の約3.2倍である。延岡(2.5)、日向(1.8)、都城(1.2)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和元年 11月 5日までに検出)

細菌

10 代前半の男性と5〜9 歳の男児から腸管出血性大腸菌(EHEC O157:H7 VT1,2)が分離された。
EHEC の分離件数は夏季に増加する傾向があるが、例年秋から冬にかけても分離されており今後も注意が必要である。

ウイルス

鼻水・咽頭痛・筋肉痛等の症状を呈する小児よりアデノウイルス3 型が検出された。アデノウイルスは50 以上の血清型があり、型によって胃腸炎や出血性膀胱炎、流行性角結膜炎など症状が異なる。3 型は主に咽頭結膜炎(プール熱)などの急性呼吸器疾患に関連する。

海外より入国した成人女性からデングウイルスが検出された。デングウイルスはデング熱及びデング出血熱の原因ウイルスであり、当該ウイルスを保有するネッタイシマカ、ヒトスジシマカに刺されることにより感染する。近年、デング熱は世界的な拡がりをみせており、日本にもヒトスジシマカが生息しているので、注意が必要である。

全国2019年第43週の発生動向

全数報告の感染症(全国第43週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比101%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザと伝染性紅斑で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と手足口病であった。

インフルエンザの報告数は3,953 人(0.80)で前週比111%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.24)の約3.3 倍である。沖縄県(8.7)、宮崎県、北海道(各1.8)からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約半数を占めている。

伝染性紅斑の報告数は1,846 人(0.58)で前週比132%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.25)の約2.3 倍である。大分県(2.3)、福岡県(1.5)、佐賀県、熊本県(各1.4)からの報告が多く、年齢群別では3〜6 歳が全体の約6 割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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