
宮崎県感染症発生動向調査2019年第45号
第21巻第45号[宮崎県第45週(11/4〜11/10)全国第44週(10/28〜11/3)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第45週の発生動向
全数報告の感染症(45週までに新たに届出のあったもの)
- 1 類感染症:報告なし。
- 2 類感染症:結核3 例。
- 3 類感染症:報告なし。
- 4 類感染症:つつが虫病4 例、日本紅斑熱1 例。
- 5 類感染症:百日咳8 例。

全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜45週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は458 人(定点当たり12.4)で、前週比93%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は伝染性紅斑で、減少した主な疾患はインフルエンザと咽頭結膜熱であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】
報告数は77 人(1.3)で、前週比78%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.27)の約4.9 倍である。宮崎市(2.6)、都城(1.8)、高鍋(1.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【伝染性紅斑】
報告数は49 人(1.4)で、前週比153%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.28)の約4.9 倍である。都城、延岡、日向(各2.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値
基幹定点からの報告
マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から1 例報告があり、10 歳代であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患
全国2019年第44週の発生動向
全数報告の感染症(全国第44週)
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比110%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。
インフルエンザの報告数は4,682人(0.95)で前週比119%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.32)の約3.0倍である。沖縄県(7.1)、鹿児島県(2.7)、福岡県(2.2)からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約6割を占めている。
伝染性紅斑の報告数は1,836人(0.58)で前週比100%と横ばいだが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.28)の約2.1倍である。大分県(2.0)、徳島県、佐賀県(各1.5)からの報告が多く、年齢群別では3〜6歳が全体の約6割を占めている。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2019年10月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は35人(2.7)で、前月比121%と増加した。また、昨年10月(2.0)の135%であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数29人(2.2)で、前月の約1.8倍、昨年10月の約1.5倍であった。
20歳代が全体の約半数を占めた。(男性17人・女性12人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数3人(0.23)で、前月の約0.4倍、昨年10月の0.6倍であった。
(男性1人、女性2人)
- 尖圭コンジローマ:報告なし。
- 淋菌感染症:報告数3人(0.23)で、前月の0.5倍、昨年10月の1.5倍であった。
(男性2人、女性1人)
【全国】定点医療機関総数:976
定点医療機関からの報告総数は4,552人(4.7)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,512人(2.6)で前月比108%、性器ヘルペスウイルス感染症833人(0.85)で前月比98%、尖圭コンジローマ547人(0.56)で前月比102%、淋菌感染症660人(0.68)で前月比96%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は19人(2.7)で、前月比106%と増加した。また、昨年10月(2.3)の119%であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数19人(2.7)で、前月の約1.1倍、昨年10月の約1.2倍であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】 定点医療機関総数:477
定点医療機関からの報告総数は1,540 人(3.2)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,366 人(2.9)で前月比100%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症159 人(0.33)で前月比122%、薬剤耐性緑膿菌感染症15 人(0.03)で前月比300%であった。
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