• 1 類感染症：報告なし。
• 2類感染症：結核3例。
• 3類感染症：報告なし。
• 4類感染症：つつが虫病8例。
• 5類感染症：梅毒2例、百日咳4例。

( 　 )内は今週届出分、再掲

定点医療機関からの報告総数は907人(定点当たり23.6)で、前週比130％と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は手足口病であった。

【インフルエンザ】

報告数は309人(5.2)で、前週比176％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(1.3)の約4.2倍である。都城(9.6)、延岡(8.9)、高鍋(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では5〜9歳が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は285人(7.9)で、前週比138％と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値＊(12.9)の約0.6倍である。日向(15.3)、都城(12.0)、延岡(10.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜3歳が全体の約半数を占めた。

＊過去5年間の当該週、前週、後週（計15週）の平均値

マイコプラズマ肺炎：日向保健所から1 例報告があり、5〜9 歳であった。

感染性胃腸炎(ロタウイルス)：報告数は3 例で日向保健所からの報告であった。
年齢は0〜4 歳が1 例、5〜9 歳が2 例、病原体の群別は不明である。

0〜4 歳の男児3 名から、Bordetella pertussis（百日咳菌）が遺伝子検査により検出された。遺伝子検査で陽性となった3 名のうち、2 名は菌の分離ができなかった。菌の分離は検査のGold Standard であるが、菌量が多いとされる乳幼児からの菌分離率も一般的に60％以下と高くない。菌の分離を行う際は、症状出現後速やかに脂肪酸を含まないスワブを用いて後鼻腔から検体を採取することが望ましい。抗菌薬投与後は菌の分離は困難で遺伝子検出も難しくなるため、百日咳が疑われる場合は抗菌薬投与前に検体を採取し検査を行うことが発生動向の正確な把握につながると考えられる。また、2018 年1 月1 日から適切な検査診断で百日咳と診断された症例は年齢を問わず全数把握疾患として報告することとなっている。

無菌性髄膜炎疑いの乳児からコクサッキーウイルスB3 型が分離された。全国の無菌性髄膜炎患者から検出されたウイルスはエコーウイルス30 型が最も多く、次いでコクサッキーウイルスB5 型、B3 型が多くなっている。当所では2019 年4 月から11 月までにコクサッキーウイルスB5 型が4 件、パレコウイルス3 型が2 件、コクサッキーウイルスB4 型、B3 型がそれぞれ1 件分離・検出されている。無菌性髄膜炎は夏季から秋季にかけて流行がみられるが、流行するウイルスも様々であることから今後の動向に注意する必要がある。

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比109％と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザと咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はＲＳウイルス感染症と手足口病であった。

インフルエンザの報告数は15,390 人(3.1)で前週比169％と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値＊(1.1)の約2.9 倍である。北海道(10.1)、青森県(8.1)、石川県(6.0)からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約6 割を占めている。

手足口病の報告数は3,353 人(1.1)で前週比91％と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.72)の約1.5 倍である。 佐賀県(3.8)、新潟県(3.4)、青森県(3.0)からの報告が多く、年齢群別では1〜2 歳が全体の約半数を占めている。

＊ 過去5年間の当該週、前週、後週（計15 週）の平均値

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宮崎県感染症週報2019年第48号（PDFファイル / 574KB）

宮崎県内の患者発生状況（定点把握対象疾患（週報）（PDFファイル / 328KB）

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