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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2020年第7号

第22巻第7号[宮崎県7週(2/10〜2/16)全国第6週(2/3〜2/9)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第7週の発生動向

トピックス
インフルエンザ(定点把握対象疾患):

インフルエンザの定点当たり報告数が6.6 と前週の約0.6 倍に減少し、今シーズン流行期に入って 初めて流行警報レベル終息基準値(10)を下回りました(詳細後述)。


全数報告の感染症(7週までに新たに届出のあったもの)
  • 1 類感染症:報告なし。
  • 2 類感染症:結核3 例。
  • 3 類感染症:報告なし。
  • 4 類感染症:報告なし。
  • 5 類感染症:侵襲性インエンザ菌感染症1 例、侵襲性肺炎球菌感染症1 例、水痘(入院例)1 例。


全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜7週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は1,076人(定点当たり26.7)で、前週比85%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と水痘、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】

報告数は387 人(6.6)で、前週比63%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(30.6)の約0.2 倍であった。日向(10.0)、都城(9.3)、宮崎市(7.9)保健所からの報告が多く、年齢群別では10 歳未満が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は403 人(11.2)で、前週比81%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(9.8)の約1.2 倍である。中央(22.0)、日向(15.8)、日南(15.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜3 歳が全体の約4 割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
  • マイコプラズマ肺炎:
    宮崎市、延岡保健所から各1 例報告があり、年齢はいずれも5〜9 歳であった。
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス):
    宮崎市保健所から1 例報告があり、年齢は20 歳代で病原体の群別は不明であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和2 年2 月17 日までに検出)

細菌

ウイルス

発熱等の症状を呈する16 名からインフルエンザウイルスが分離・検出された。今シーズン、当所では、これまでAH1pdm09 のみが分離・検出されてきたが、今回、AH3 及びB 型(ビクトリア系)がそれぞれ1 件ずつ分離された。

全国2020年第6週の発生動向

全数報告の感染症(全国第6週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比79%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱と水痘で、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。

インフルエンザの報告数は44,737 人(9.0)で前週比64%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(31.6)の約0.3 倍であった。北海道(12.9)、沖縄県(12.7)、群馬県、愛媛県(各11.8)からの報告が多く、年齢群別では5〜9 歳が全体の約4 割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は20,078 人(6.4)で前週比92%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.0)の約1.1 倍であった。香川県(14.7)、宮崎県(13.8)、鹿児島県(11.2)、大分県(11.1)からの報告が多く、年齢群別では1〜3 歳が全体の約4 割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2020年1月>

性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13

定点医療機関からの報告総数は18人(1.4)で、前月比64%と減少した。また、昨年1月(2.5)の56%であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数13人(1.0)で、前月の0.5倍、昨年1月の約0.9倍であった。
    20歳代が全体の約半数を占めた。(男性7人・女性6人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数2人(0.15)で、前月と同率、昨年1月の0.5倍であった。(男性2人)
  • 尖圭コンジローマ:報告なし。
  • 淋菌感染症:報告数3人(0.23)で、昨年1月の約0.3倍であった。(男性2人、女性1人)(前月報告なし)

【全国】定点医療機関総数:980

定点医療機関からの報告総数は4,503人(4.6)で、前月比107%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,416人(2.5)で前月比106%、性器ヘルペスウイルス感染症799人(0.82)で前月比101%、尖圭コンジローマ510人(0.52)で前月比106%、淋菌感染症778人(0.79)で前月比115%であった。

薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7

定点医療機関からの報告総数は16人(2.3)で、前月比160%と増加した。また、昨年1月(2.0)の114%であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数16人(2.3)で、前月の1.6倍、昨年1月の約1.1倍であった。70歳以上が全体の約9割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】 定点医療機関総数:479

定点医療機関からの報告総数は1,482 人(3.1)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,349 人(2.8)で前月比104%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症122 人(0.25)で前月比83%、薬剤耐性緑膿菌感染症11 人(0.02)で前月比200%であった。

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