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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2020年第21号

第22巻第21号[宮崎県21週(5/18〜5/24)全国第20週(5/11〜5/17)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第21週の発生動向

今週のトピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内から1例あった。患者は70歳代の女性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は今年3例目で、累計72例(平成25年3月届出開始以降)となった。

全数報告の感染症(21週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例。
  • 5類感染症:梅毒1例。


全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜21週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は242人(定点当たり6.7)で、前週比104%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はヘルパンギーナと流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱と水痘であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は46人(1.3)で、前週比90%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.2)の約0.4倍であった。宮崎市(2.5)、日南(1.7)、都城(1.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は4〜6歳が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は123人(3.4)で、前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(9.7)の約0.4倍であった。小林(7.0)、日向(6.3)、都城(5.2)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月〜3歳が全体の約半数を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

なし。

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和2年5月26日までに検出)

細菌

ウイルス

○発熱、発疹症状のある小児からアデノウイルス3型が分離された。アデノウイルス3型は咽頭結膜熱などの急性呼吸器疾患に関連し、小児でよくみられるウイルスである。無症候性の場合もあることから臨床症状は多彩である。

○呼吸器症状のある乳幼児からパラインフルエンザウイルス1型が検出された。パラインフルエンザウイルスは小児における下気道炎の起因となるウイルスで、重症化すると肺炎等を起こす場合があるため注意が必要である。

全国2020年第20週の発生動向

全数報告の感染症(全国第20週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比144%と増加した(祝祭日の休診含む)。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患は特になかった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は1,794人(0.6)で前週比154%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.8)の約0.2倍であった。新潟県(2.3)、岩手県、鳥取県(2.1)からの報告が多く、年齢群別では3〜5歳が全体の約4割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は3,468人(1.1)で前週比151%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.6)の約0.2倍であった。鹿児島県(3.7)、宮崎県(3.2)、大分県(3.0)からの報告が多く、年齢群別では1〜3歳が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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