
宮崎県感染症発生動向調査2020年第37号
第22巻第37号[宮崎県37週(9/7〜9/13)全国第36週(8/31〜9/6)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
※次回の感染症週報は、連休の関係で9月25日発出となります。
宮崎県第37週の発生動向
トピックス
新型コロナウイルス感染症(指定感染症)の報告が4例あった。第36週目までの届出は360例であり、届出総数は364例となった。
全数報告の感染症(37週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:報告なし。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:日本紅斑熱1例。
- 5類感染症:報告なし。

指定感染症(37週までに新たに届出のあったもの)
全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜37週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関からの報告総数は260人(定点当たり7.2)で、前週比78%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱、感染性胃腸炎及びヘルパンギーナであった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は66人(1.8)で、前週比114%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約1.3倍であった。日南(7.3)、延岡(3.3)、宮崎市(2.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【感染性胃腸炎】
報告数は136人(3.8)で、前週比89%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.8)の約0.6倍であった。小林(9.0)、中央(6.0)、日向(5.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳〜2歳が全体の約3割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和2年9月14日までに検出)
細菌
ウイルス
全国2020年第36週の発生動向
全数報告の感染症(全国第36週)

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比104%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症、咽頭結膜熱及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナであった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は1,833人(0.6)で前週比112%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約0.4倍であった。福岡県(1.9)、鳥取県(1.7)、宮崎県、岩手県(1.6)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約半数を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は6,148人(1.9)で前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.5)の約0.6倍であった。宮崎県(4.2)、大分県(3.8)、香川県(3.4)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約2割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向<2020年8月>
性感染症
【宮崎県】定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は38人(2.9)で、前月比76%と減少した。また、昨年8月(2.7)の109%であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数20人(1.5)で、前月の0.8倍、昨年8月の約1.1倍であった。 30歳代が全体の約4割を占めた。(男性9人・女性11人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数12人(0.9)で、前月の約0.9倍、昨年8月の1.5倍であった。(男性1人・女性11人)
- 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月の2.0倍、昨年8月の0.5倍であった。(女性2人)
- 淋菌感染症:報告数4人(0.31)で前月の約0.4倍、昨年8月の0.8倍であった。

【全国】定点医療機関総数:982
定点医療機関からの報告総数は4,448人(4.5)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,445人(2.5)で前月比100%、性器ヘルペスウイルス感染症780人(0.79)で前月比104%、尖圭コンジローマ464人(0.47)で前月比98%、淋菌感染症759人(0.77)で前月比98%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は20人(2.9)で、前月比91%と減少した。また、昨年8月(3.9)の74%であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数20人(2.9)で、前月の約0.9倍、昨年8月の約0.7倍であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】 定点医療機関総数:479 定点医療機関からの報告総数は1,260人(2.6)で、前月比94%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,213人(2.5)で前月比96%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症38人(0.08)で前月比62%、薬剤耐性緑膿菌感染症9人(0.02)で前月比100%であった。
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