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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2020年第50号

第22巻第50号[宮崎県50週(12/7〜12/13)全国第49週(11/30〜12/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第50週の発生動向

トピックス

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が延岡保健所管内から1例あった。患者は80歳代の男性で、11月下旬に発症し、12月初旬に死亡した。また、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は今年5例目で、累計74例となった。

新型コロナウイルス感染症(指定感染症)の報告が46例あった。前週までの届出は565例であり、届出総数は611例となった。

全数報告の感染症(50週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、つつが虫病4例。
  • 5類感染症:梅毒2例。


指定感染症(50週までに新たに届出のあったもの)

全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜50週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は355人(定点当たり10.0)で、前週比107%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、水痘及び手足口病で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は77人(2.1)で、前週比131%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.0)の約0.7倍であった。日南(8.3)、延岡(3.3)、宮崎市(2.1)保健所からの報告が多く、年齢群別は3〜6歳が全体の約6割を占めた。

【手足口病】

報告数は59人(1.6)で、前週比128%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.9)の約1.9倍であった。日南(8.3)、都城(2.7)、高千穂(2.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

全国2020年第49週の発生動向

全数報告の感染症(全国第49週)

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比112%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患は特になかった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は2,484人(0.8)で前週比125%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.0)の約0.3倍であった。鳥取県(3.3)、福岡県(2.0)、山形県(1.9)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約半数を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は7,637人(2.4)で前週比114%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(10.2)の約0.2倍であった。山形県(9.3)、佐賀県(7.2)、福岡県、大分県(7.0)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値


月報告対象疾患の発生動向 <2020年11月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は49人(3.8)で、前月比91%と減少した。また、昨年11月(2.2)の175%であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数27人(2.1)で、前月の約0.8倍、昨年11月の約1.6倍であった。 20歳代が全体の約6割を占めた。(男性9人・女性18人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数12人(0.92)で、前月の1.5倍、昨年11月の約2.4倍であった。 (男性4人・女性8人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数2人(0.15)で、前月の0.7倍であった(昨年11月は報告なし)。 (男性1人、女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.62)で前月の約0.7倍、昨年11月の約1.3倍であった。 (男性6人、女性2人)

【全国】定点医療機関総数:982
定点医療機関からの報告総数は4,113人(4.2)で、前月比86%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,230人(2.3)で前月比85%、性器ヘルペスウイルス感染症706人(0.72)で前月比88%、尖圭コンジローマ402人(0.41)で前月比79%、淋菌感染症775人(0.79)で前月比90%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は18人(2.6)で、前月比164%と増加した。また、昨年11月(2.0)の129%であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数18人(2.6)で、前月の約1.6倍、昨年11月の約1.3倍であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:479
定点医療機関からの報告総数は1,280人(2.7)で、前月比94%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,169人(2.5)で前月比91%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症100人(0.21)で前月比175%、薬剤耐性緑膿菌感染症11人(0.02)で前月比67%であった。

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