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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2019年第52号・2020年第1号合併号

第21巻52号[宮崎県第52週(12/23〜12/29)全国第51週(12/16〜12/22)]
第22巻 1号[宮崎県第 1週(12/30〜 1/5 )]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県令和元年第52週、令和2年第1週の発生動向

全数報告の感染症(1週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:A型肝炎1例、つつが虫病5例。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例、破傷風1例。


全数把握対象疾患累積報告数(2019年第1週〜52週)

(   )内は今週届出分、再掲

全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

  • 第52週
    定点医療機関からの報告総数は2,223人(定点あたり46.9)で、前週(第51週)比118%と増加した。前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は手足口病である。
  • 第1週
    定点医療機関からの報告総数は1,236人(定点あたり24.8)で、前週(第52週)比53%と減少した(年末年始の休診含む)。前週に比べ増加した主な疾患はなく、減少した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎である。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【インフルエンザ】

報告数は1,001人(17.0)で、前週(第52週)比68%と減少しており、例年同時期の定点当たり平均値*(23.7)の約0.7倍である。都城(42.2)、高千穂(18.5)保健所からの報告が多く、年齢別では10歳未満が全体の約4割を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は126 人(3.5)で、前週(第52 週)比31%と減少しており、例年同時期の定点当たり平均値*(11.1)の約0.3 倍である。都城(11.3)、中央(6.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜4 歳が全体の約半数を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和2 年1 月6 日までに検出)

細菌

薬剤耐性菌

40 歳代男性の創部感染部位からOXA-51-like カルバペネマーゼを産生するAcinetobacter baumannii が検出された。A. baumannii は元来染色体上にOXA-51-like の配列を持っているが発現しておらず、上流側に挿入配列のISAba1 が挿入されることでOXA-51-like カルバペネマーゼを産生する。今回の株もISAba1 - OXA-51-like でPCR を行ったところ陽性となった。今後の動向に注意する必要がある。

ウイルス

発熱等の症状を呈する5 名からインフルエンザAH1pdm09 が分離された。当所では今シーズンに入り、AH1pdm09 のみが21 件分離・検出されている。本県のインフルエンザ流行注意報レベル基準値を超えており、さらに流行が拡大することも考えられるため、今後の動向に注意が必要である。

全国2019年第51週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関あたりの患者報告総数は前週比121%と増加した。なお、前週と比較して増加した疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は手足口病と水痘である。

インフルエンザの報告数は105,221 人(21.2)で、前週比136%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(8.9)の約2.4 倍である。山口県(41.5)、宮城県(31.8)、埼玉県(29.6)からの報告が多く、年齢別では5〜9 歳が全体の約4 割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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