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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2020年第52・53号

第22巻第52号[宮崎県52週(12/21〜12/27)全国第51週(12/14〜12/20)]
第22巻第53号[宮崎県53週(12/28〜1/3)全国第52週(12/21〜12/27)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第52週、第53週の発生動向

トピックス

新型コロナウイルス感染症(指定感染症)の報告が207例あった。前週までの届出は668例であり、届出総数は875例となった。

梅毒(全数報告の感染症)の報告が宮崎市(3例)、都城(1例)保健所からあった。県内の今年の累計報告数は40例で、1999年以降最も多くなった前年(23例)を大きく超える報告数となっている。
性別は男性が31例、女性が9例で、年齢群別では、20〜30歳代が全体の約8割を占めている。

全数報告の感染症(53週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:E型肝炎1例、つつが虫病7例。
  • 5類感染症:アメーバ赤痢1例、後天性免疫不全症候群1例、梅毒4例。


指定感染症(53週までに新たに届出のあったもの)
  • 新型コロナウイルス感染症207例:保健所別、年齢別報告数は表のとおりで、主な症状は発熱、咳、全身倦怠感、咽頭痛、嗅覚・味覚障害等であった。

全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜52週)

(   )内は今週届出分、再掲

全数把握対象疾患累積報告数(2020年第1週〜53週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

第52週

定点医療機関からの報告総数は449人(定点当たり12.9)で、前週比131%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は手足口病であった。

第53週

定点医療機関からの報告総数は273人(定点当たり7.9)で、前週比61%と減少した(年末年始を含む)。なお、前週に比べ増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は53人(1.5)で、前週(第52週)比60%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.1)の約0.7倍であった。日南(6.3)、延岡(3.8)、宮崎市(1.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜4歳が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は114人(3.2)で、前週比(第52週)67%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(9.9)の約0.3倍であった。日向(4.5)、中央(4.0)、宮崎市(3.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜2歳が全体の約4割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年1月4日までに検出)

細菌

ウイルス

A型肝炎の遺伝子型VAが1件検出された。A型肝炎は発症前2週間から回復後1ヶ月程度までウイルスが便中に排出されている可能性があるため、二次感染に注意する必要がある。

全国2020年第51週、第52週の発生動向

全数報告の感染症(全国第51週)

全数報告の感染症(全国第52週)

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。

定点把握の対象となる5類感染症
第51週

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比99%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナであった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は2,499人(0.8)で前週比99%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.9)の約0.3倍であった。鳥取県(3.0)、福岡県(1.9)、山形県、岩手県(1.8)からの報告が多く、年齢群別では4歳から6歳が全体の約4割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は9,217人(2.9)で前週比104%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(10.3)の約0.3倍であった。熊本県(14.0)、佐賀県(11.8)、大分県(10.3)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

第52週

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比103%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は手足口病であった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は2,417人(0.8)で前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.3)の約0.3倍であった。鳥取県(3.0)、宮崎県(2.4)、新潟県(2.1)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約半数を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は9,969人(3.2)で前週比109%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(8.1)の約0.4倍であった。熊本県(18.5)、佐賀県(11.6)、鹿児島県(11.0)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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