
宮崎県感染症発生動向調査2021年第23号
第23巻第23号[宮崎県23週(6/7〜6/13) 全国第22週(5/31〜6/6)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第23週の発生動向
トピックス
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内からあった。患者は70歳代の女性で、ダニの刺し口があった。県内での報告数は、累計84例となった。
- 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が14例あり、2021年の累積報告数は2,178例となった。
全数報告の感染症(23週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核3例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例。
- 5類感染症:梅毒3例。

新型インフルエンザ等感染症(23週までに新たに届出のあったもの)
全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第23週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は389人(定点当たり11.4)で、前週比90%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症、咽頭結膜熱及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】
報告数は58人(1.6)で、前週比73%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.20)の約8.1倍であった。日向(2.5)、小林(2.3)、延岡(2.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月〜3歳が全体の約8割を占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は221人(6.1)で、前週比95%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(7.3)の約0.8倍であった。中央(20.0)、小林(12.0)、日南(7.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約4割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
全国2021年第22週の発生動向
全数報告の感染症

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比98%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱と手足口病で、減少した主な疾患は水痘とヘルパンギーナであった。
RSウイルス感染症の報告数は8,046人(2.6)で前週比103%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.18)の約14.4倍であった。山口県(11.7)、福井県(9.6)、石川県(8.4)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から3歳が全体の約8割を占めた。
咽頭結膜熱の報告数は1,250人(0.40)で前週比105%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.66)の約0.6倍であった。新潟県、鹿児島県(1.2)、沖縄県(0.94)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から2歳が全体の約8割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2021年5月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は51人(3.9)で、前月比232%と増加した。また、昨年5月(2.6)の150%であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数23人(1.8)で、前月の約1.8倍、昨年5月の約1.5倍であった。
20歳代が全体の約半数を占めた。(男性12人・女性11人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数13人(1.0)で、前月の約2.6倍、昨年5月の約1.2倍であった。(男性3人、女性10人)
- 尖圭コンジローマ:報告数4人(0.31)で、前月の約1.3倍、昨年5月の2.0倍であった。(女性4人)
- 淋菌感染症:報告数11人(0.85)で前月の約11.0倍、昨年5月の約1.8倍であった。(男性5人、女性6人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,479人(4.6)で、前月比101%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,470人(2.5)で前月比105%、性器ヘルペスウイルス感染症696人(0.71)で前月比100%、尖圭コンジローマ482人(0.49)で前月比96%、淋菌感染症831人(0.85)で前月比94%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は13人(1.9)で、前月比77%と減少した。また、昨年5月(2.1)の87%であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数13人(1.9)で、前月の約0.8倍、昨年5月の約0.9倍であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,181(2.5)で、前月比97%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,079人(2.3)で前月比94%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症89人(0.19)で前月比127%、薬剤耐性緑膿菌感染症13人(0.03)で前月比150%であった。
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