
宮崎県感染症発生動向調査2021年第34号
第24巻第34号[宮崎県34週(8/23〜8/29) 全国第33週(8/16〜8/22)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第34週の発生動向
トピックス
- 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が700例あり、2021年の累積報告数は4,449例となった。
全数報告の感染症(34週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:レジオネラ症1例。
- 5類感染症:クリプトスポリジウム症1例、梅毒2例。

新型インフルエンザ等感染症(34週までに新たに届出のあったもの)
全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第34週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は465人(定点当たり13.3)で、前週比127%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と水痘であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は53人(1.5)で、前週比312%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.3)の約1.1倍であった。都城(4.7)、延岡(3.8)、日南(1.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜2歳が全体の約半数を占めた。
【ヘルパンギーナ】
報告数は113人(3.1)で、前週比205%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約1.6倍であった。延岡(23.0)、日向(2.8)、都城(1.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月〜2歳が全体の約8割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年8月30日までに検出)
細菌

○0〜4歳女児から腸管出血性大腸菌(EHEC O111:HNM VT1,2)が検出された。腸管出血性大腸菌による感染症は、一般に初夏から晩秋にかけて多発することから、今後の発生動向に注意する必要がある。なお、宮崎県では毎年、保育園等でEHECの集団感染が発生しており、食べ物を介した感染だけではなく、簡易用ミニプール水等を介した感染等にも注意する必要がある。保育施設においては、厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン」2018年3月改訂を参照されたい。
ウイルス
全国2021年第33週の発生動向
全数報告の感染症

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比108%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は感染性胃腸炎、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。
RSウイルス感染症の報告数は6,234人(2.0)で前週比81%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.0)の約2.0倍であった。新潟県(10.1)、高知県(8.0)、愛媛県(7.7)からの報告が多く、年齢群別では0歳から3歳が全体の約9割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は6,040人(1.9)で前週比130%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.6)の約0.7倍であった。大分県(7.0)、宮崎県(4.4)、福岡県(3.9)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
PDFファイルダウンロード