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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2022年第28号

第24巻第28号 [宮崎県第28週(7/11〜7/17) 全国第27週(7/4〜7/10)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和4年第28週の発生動向

トピックス
  • 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が6,747例あり、先週(3,635例)の約1.9倍となった。2022年の累積報告数は63,808例となった。1週当たりの報告数としては、第15週の4,139例を超え過去最多となった。
全数報告の感染症(28週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:梅毒2例。


新型インフルエンザ等感染症(28週に新たに届出のあったもの)

○新型コロナウイルス感染症6,747例:保健所、年齢別報告数及び主な症状は表のとおりであった。

全数把握対象疾患累積報告数(2022年第1週〜第28週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は355人(定点当たり10.1)で、前週比95%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症と咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【感染性胃腸炎】

報告数は190人(5.3)で、前週比93%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.2)の約0.9倍であった。日南(11.7)、小林(11.3)、日向(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】

報告数は73人(2.0)で、前週比84%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.0)の約0.4倍であった。都城(6.3)、日南(5.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から3歳が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和4年7月18日までに検出)

細菌

ウイルス

○乳児1名から、ヒトパレコウイルス3型(HPeV-3)が検出された。HPeVは小児では比較的軽症の胃腸炎や上気道炎の原因となり、乳児では重症例の報告がある。典型的な症例は、発熱や手掌足蹠・四肢・体幹の一過性の紅斑を呈し、白血球数やCRPなどの炎症マーカーは正常範囲内であることが多い。HPeV感染症に対する予防としては、マスク着用や手洗いを中心とした衛生行動の徹底が必要である。

全国2022年第27週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比111%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患は咽頭結膜熱、水痘及び伝染性紅斑であった。

RSウイルス感染症の報告数は4,738人(1.5)で前週比162%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.3)の約1.2倍であった。三重県(7.2)、愛知県(4.4)、大阪府、島根県(4.3)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から3歳が全体の約8割を占めた。

手足口病の報告数は4,474人(1.4)で前週比146%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.5)の約0.4倍であった。新潟県(5.3)、千葉県(5.1)、沖縄県(4.6)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から3歳が全体の約9割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2022年6月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は29人(2.2)で、前月比73%と減少した。また、昨年6月(4.4)の約0.5倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数15人(1.2)で、前月の約0.9倍、昨年6月の約0.4倍であった。
    20歳代が全体の約半数を占めた。(男性6人・女性9人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数4人(0.31)で、前月の約0.6倍、昨年6月の約0.4倍であった。(女性4人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数1人(0.08)で、前月及び昨年6月の0.5倍であった。(女性1人)
  • 淋菌感染症:報告数9人(0.69)で前月の約0.6倍、昨年6月の1.5倍であった。(男性5人、女性4人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は5,042人(5.1)で、前月比109%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,779人(2.8)で前月比110%、性器ヘルペスウイルス感染症811人(0.83)で前月比112%、尖圭コンジローマ581人(0.59)で前月比111%、淋菌感染症871人(0.89)で前月比105%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は20人(2.9)で、前月比143%と増加した。また、昨年6月(3.6)の0.8倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数20人(2.9)で、前月の約1.4倍、昨年6月の約0.8倍であった。70歳以上が全体の7割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,301人(2.7)で、前月比103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,232人(2.6)で前月比104%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症56人(0.12)で前月比92%、薬剤耐性緑膿菌感染症13人(0.03)で前月比100%であった。

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