
宮崎県感染症発生動向調査2023年第29号
第25巻第29号 [宮崎県第29週 (7/17〜7/23) 全国第28週(7/10〜7/16)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和5年第29週の発生動向
全数報告の感染症(29週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核2例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第29週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は2,486人(定点当たり48.6)で、前週比101%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症及び手足口病で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及びヘルパンギーナであった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は1,419人(24.5)で、前週比118%と増加した。高千穂(39.0)、延岡(34.3)、中央(32.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【インフルエンザ】
報告数は579人(9.98)で、前週比108%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.06)の約172.1倍であった。高鍋(17.3)、日南(17.2)、中央(16.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【手足口病】
報告数は115人(3.2)で、前週比144%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.4)の約1.3倍であった。延岡(12.5)、日向(8.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から5歳が全体の約9割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第29週で約85%を占め、XBB.1.9系統が約33%、XBB.1.16系統が約30%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。
全国2023年第28週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比104%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、手足口病及び流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と水痘であった。
インフルエンザの報告数は8,640人(1.8)で前週比106%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.06)の約31.1倍であった。鹿児島県(27.1)、宮崎県(9.2)、熊本県(6.4)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約8割を占めた。
新型コロナウイルス感染症の報告数は54,150人(11.0)で前週比121%と増加した。沖縄県(31.8)、佐賀県(23.1)、宮崎県(20.8)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約4割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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