掲載開始日:2020年8月3日更新日:2020年8月3日

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新型コロナウイルス感染症に対する知事メッセージ(令和2年8月3日)

全国で新型コロナウイルス感染者が増加する中、本県においても、昨日、新規感染者が過去最多の30名となりました。県内では、連日、多くの感染者が確認され、急激なスピードで累計200名に迫るなど、大変厳しい状況にあります。
まずは感染された方々の一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、医療や感染症対策に従事する皆様には、県民の命と健康を守るため献身的にご尽力いただいており、心より感謝申し上げます。

県では、このような状況に強い危機感を持ち、7月26日に「感染拡大緊急警報」を発令、また、翌27日には、県内で初めてクラスター(感染集団)が確認された西都市・児湯郡圏域の食事提供施設に対し「休業要請」を行い、感染拡大の防止に取り組んでまいりました。

しかしながら、他の圏域においても新規感染者の発生が続いたことなどから、この休業要請を県内全域に拡大することといたしました。県民の命と健康を守るため、今、徹底的に感染を封じ込めることが不可欠であるとの思いで決断したものであり、県民の皆様の御理解・御協力をお願い申し上げます。

以下、その決断に至った本県の感染状況や今後の対応等について御説明します。

本県の感染状況

全国的に感染が再拡大する中、本県では7月5日に、85日ぶりとなる第18例目の感染者が確認され、12日には第19例目、第20例目の感染が確認されました。その後、7月下旬になって感染者が急増し、25日には、本県で初となるクラスターが西都市・児湯郡圏域で確認され、他の圏域においても新たな感染者が多数確認されるなど、「事実上の第二波」に直面しているとの危機感を持っております。

このような本県での感染の広がりを、直近1週間の人口10万人あたりの感染者数で見ると、残念ながら全国でワースト6位となっており、本県での感染が急激なスピードで広がっていることがわかります

全国の直近1週間の人口10万人あたりの感染者数(上位10都道府県)宮崎県は8月1日時点で、全国6位

圏域別に見ると、クラスターが発生した西都市・児湯郡圏域を中心に、7圏域のうち5圏域で感染者が確認されております。感染者数では、8月2日13時現在で西都市・児湯郡圏域が73人と突出した数になっており、さらには、人口集中地域である宮崎市・東諸県郡圏域の感染者数が増加傾向にあり、厳重な警戒が必要であると考えております。

感染者の年齢構成を見ると、活発に活動する20代から50代の感染が75%を占めています。本県においては、現時点では、重症者が1名で、死亡に至った事例はありません。高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすいとされていることから、最大限の警戒が必要であり、そのためにも全体的な感染者数を徹底的に抑えていくことが重要となります。

次は、感染者の分布状況です。26日の時点では、接待を伴う飲食店(高鍋町)でクラスターが発生した西都市・児湯郡圏において、集中的に感染者が確認されており、宮崎市の感染者は8名にとどまっていました。
しかしながら、8月2日には、高鍋町の感染者数が42人に増加するとともに、宮崎市が50人と短期間で急増しています。人口が集中し、県内外から人の往来が活発な県都宮崎市における感染の増加は、県下全域への拡大につながりかねないものと、強い危機感をもって受け止めております。

知事会見使用フリップ画像5

県内で確認された感染経路を分析すると、接待を伴う飲食店でのクラスターに加え、会食による感染の拡大感染流行地域への往来に伴う感染感染流行地域から本県を訪れた方と接することによる感染等が確認されており、こうした状況にしっかり対処していく必要があると考えております。

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感染状況を踏まえた対応

このような感染状況を踏まえ、7月27日、クラスターが発生した西都市・児湯郡圏域に対し、徹底的な封じ込めと、これ以上の感染拡大を阻止するため、7月28日から8月16日までの20日間、接待を伴う飲食店には休業要請を、飲食店などの食事提供施設については、営業時間の短縮等をお願いいたしました。

その後、宮崎市の感染が急速に拡大している状況に強い危機感を持ち、7月30日、西都市・児湯郡圏域にお願いした休業要請等を、県下全域に拡大することを決断しました。
県内には、いまだ感染が発生していない地域もあり、県民の皆様には、どうしてそのような地域も含めて対象になるのかとの疑問もおありかと思います。
県庁所在地である宮崎市には、40万人もの人口が集中するとともに、県内外からの人の往来が活発であり、この地域の感染増加は、大規模な感染流行につながりかねません。また、たとえ宮崎市圏域に休業要請を行なったとしても、市外への人の動きが生じ、他の地域への感染拡大を招きかねないという恐れがあります。何としても県を挙げて封じ込めを図る必要があるという危機感のもと、県下全域での休業要請を行うこととしたものです。
新型コロナウイルスの潜伏期間等を考慮すると、実際に休業要請の効果が現れるのは、1週間から2週間後となります。現在進行しつつある感染の広がりを考えると、一刻の猶予も許されず、先手を打ち、可能な限り早く感染拡大を阻止するための対策を講じる必要があると判断いたしました。

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休業要請の考え方

今回は、大型連休を前にした休業要請に続き、2回目の要請となります。
前回の休業要請の際は、県内で感染が拡大している状況にはないものの、感染が流行している大都市圏の自治体が休業要請を行なったことにより、休業要請を行なっていない隣県への人の流れを招きかねないとの危機感が高まる状況にありました。大都市圏から周辺へと、徐々に休業要請の動きが拡大していく中、近隣県でも休業要請が行われた状況を踏まえ、県をまたぐ人の流れを防いで感染防止を図るため、遊戯施設と遊興施設を対象に要請することといたしました。

このときも、事業者の皆様には大変ご負担をおかけすることとなり、地域経済や県民生活に大きな影響を及ぼすこととなりました。そのため、社会経済活動の回復に向け全力で取り組むこととし、県では「経済対応方針」を定めるとともに、市町村や経済団体等と連携して応援消費やプレミアム付き食事券、プレミアム付き商品券など具体的な経済対策を実施してまいりました。その結果、徐々に経済活動が回復に向かいつつある状況で、再び休業要請を行うこととなり、大変心苦しく、また、申し訳なく思っております。

事業者の皆様、また県民の皆様には、休業要請を通じた徹底的な感染拡大防止を行い、全県的な拡大をここで何としてでも封じ込めないといけないという本県の厳しい状況ついて、どうか御理解をお願いいたします。
事業者の皆様には、今一度、感染防止のため本県や各業界団体が示した感染防止ガイドラインの遵守を徹底していただくようお願いいたします。休業要請の期間は、取りも直さず、通常営業の再開に向けた準備であり、県民生活の回復に直結するものであると、ぜひ前向きに捉えていただきたいと考えております。

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休業要請の概要

今回の休業要請の対象は、これまで県内外で感染が発生した事例を踏まえ、県内に所在し、持ち帰りや宅配を除く食事提供施設を運営する事業者としております。

  • キャバレー、ナイトクラブ、スナック、バー等の「接待を伴う飲食店」には<休業>
  • 居酒屋を含む飲食店や料理店等「それ以外の飲食提供施設」には<時間短縮営業(朝5時から夜8時まで(酒類の提供は夜7時まで))>

を要請します。

なお、通常の飲食提供施設については、日常生活に必要な施設として法律上の休業要請の対象となっていないため、休業ではなく時間短縮営業を要請しております。また、営業時間については、全国的にクラスターが多発している類型の1つに「お酒を伴う会食」があり、本県の厳しい感染状況を踏まえると、可能な限りそのリスクを低減することに御協力いただきたいという趣旨で設定しております。

要請期間は8月1日(土曜)から8月16日(日曜)までの16日間。人の動きが活発化することが見込まれるお盆の時期を含めて、しっかりと感染防止につなげたいと考えております。
(施設の予約状況等により8月1日から休業することが困難な場合には、8月3日(月曜)~16日(日曜)に休業すれば協力金の支給対象)

協力いただける対象施設に対しては、「休業要請等協力金」(接待を伴う飲食店10万円、それ以外の飲食提供施設5万円)を支給します。また、別途、ガイドラインの遵守など事業者による感染防止対策を各市町村が支援する場合に、1事業者上限5万円の対策費を市町村に支給します。
今回の対象圏域の拡大にあたっては、県内全市町村と連携、協力し、「協力金」などを折半して負担するとともに、事業者に対する感染防止ガイドライン遵守の徹底を図り、県民の皆様に対する「新しい生活様式」の実践などを強く促してまいります。

休業要請の対象となる事業者の皆様には、日頃、地域社会や経済活動を支える重要な役割を果たしていただいており、このような要請を行うにあたり、誠に心苦しい思いがしております。これ以上の感染拡大を阻止するための瀬戸際にあるという危機感のもと、8月16日までの期間、県を挙げて徹底的な感染封じ込めに取り組むことが不可欠であると、不退転の決意で知事として決断したものであり、何とぞ御理解と御協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

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感染状況に応じた圏域ごとの行動要請

延岡市・西臼杵圏域について、昨日、これまでの「(黄)新規感染者が限定的な圏域」から、「(赤)感染状況が厳しい圏域」に引き上げました。
県内で2つ目となるクラスターが接待を伴う飲食店で発生し、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が19.0人(西都・児湯地域を赤圏域にしたときは12.3人)に急増している厳しい状況等を踏まえて判断したものです。

この圏域の皆様には、徹底的な封じ込めを図るため、

  • できる限りの外出自粛
  • イベント等の中止・延期
  • 公の施設の閉館・利用制限

をお願いすることとなります。何とぞ御理解と御協力のほど、お願い申し上げます。

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感染防止対策の徹底について

県民の皆様へ改めてお願いを申し上げます。
休業要請は、事業者の皆様の協力をいただき、クラスターの発生や感染拡大を防止するための対応であり、あわせて極めて大切なことは、県民の皆様一人ひとりの「うつらない」「うつさない」ための感染防止対策の徹底です。以下のような「新しい生活様式」の実践について、今一度確認いただくようお願いいたします。

  • マスクの着用
  • 手洗い(手指消毒)の徹底
  • 密閉・密集・密接の「3つの密」を避ける
  • 会食は大人数を避けて
  • 体調がすぐれないときは自宅で休む
  • 高齢者・基礎疾患がある方やその関係者は、外出を慎重に判断
  • 接触確認アプリ「COCOA」を利用しましょう

また、これまで確認されている感染事例を踏まえると、加えて、県外への往来に伴う<感染の持ち帰り>と、感染流行地域からの来県者と接することによる<感染の持ち込み>への対処が急務だと考えています。このため、県民の皆様には、以下の点について特段の注意をお願いいたします。

  • 県外との不要不急の往来自粛
  • 県外の方と接する際の感染防止対策の徹底

これらの行動・実践は、あなた自身の、そして、あなたの大切な家族や友人の命を守ることにつながります。引き続き、感染対策の徹底に御協力をお願い申し上げます。

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感染された方への思いやりを

最後に、県民の皆様にお願いがあります。新型コロナウイルスに感染された方への思いやりの気持ちをもって、御配慮いただくようお願いいたします。
新型コロナウイルスに感染するリスクは誰にでもあり、また、感染経路も様々です。ひょっとしたら、次は「あなた」が、または「あなたの大切な人」が感染してしまうかもしれません。

全国的な問題として、感染された方や御家族、治療に当たられている医療関係者や御家族に対する「うわさ話」や「心ない書込み」などが見られ、当事者の皆さんが傷つき悲しんでおられます。
いかなる場合であっても、不当な差別、偏見、いじめ等は決して許されるものではありません。苦しいときこそ、お互いを思いやりながら、県民一丸となって乗り越えていきましょう。
県民の皆様には、改めて、公的機関からの正しい情報に基づき、人権意識をもって、冷静に行動していただくようお願いします。

以上、本県の感染状況や休業要請を決断した経緯等について申し上げました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止は、県民の皆様の御理解・御協力がなくてはその効果は生じません。本県の大変厳しい状況を県民の皆様と共有し、協力してウイルスを封じ込め、更なる感染拡大防止に取り組んでまいりましょう。皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。

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令和2年8月3日

宮崎県知事河野俊嗣

お問い合わせ

福祉保健部福祉保健課 

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

電話:0985-26-7074

ファクス:0985-26-7326

メールアドレス:fukushihoken@pref.miyazaki.lg.jp