「宮崎県警察速度管理指針」の策定について

最終更新日:2025年6月5日

宮崎県における総合的な速度管理の必要性~過去5年間の交通事故分析結果から~

1.交通死亡事故と規制速度超過の関係

過去5年間の交通事故分析結果から、交通死亡事故の23.6%は、衝突直前の速度が規制速度を超過しており、中でも令和5年中は、死亡事故の33.3%に速度超過があったことが確認されました。

2.走行速度と交通事故の関係

過去5年間の交通事故分析結果から、人身事故は、衝突直前の速度が50km/hを超えると死亡事故発生率が上昇し、人対車両事故は、衝突直前の速度が30km/hを超えると死亡事故発生率が上昇することが確認されました。

3.規制速度の遵守による被害の軽減

過去5年間の交通事故分析結果から、規制速度を超過した交通事故は、超過のなかった交通事故に比べて、死亡事故になる確率が約17倍になることが確認されました。

4.取締りと交通事故の関係

パトカーによるパトロールなどの動的取締りを行うと、死亡事故を4%、軽傷事故を16%減少させる効果があり、静止状態での速度違反取締りなどの静的取締りを行うと、死亡事故を14%、軽傷事故を6%減少させる効果があります。

出典:Elvik&Vaa(2004)p.973、Elvik&Vaa(2004)p.970

~参考資料~

重点的な速度違反取締り等を実施する路線・地域

項目 生活道路 幹線道路 市街地

道路・地域別の

特徴と目標

  • 人身事故の約26%が生活道路において発生
  • こどもの事故は、15時から17時台に集中
  • 高齢者の事故は、約3割を占め、10時から13時台に多発
  • 人身事故の約半数が幹線道路で発生
  • 死亡事故の約6割は、幹線道路において発生
  • 衝突直前の速度が50km/hを超えた事故の約8割が幹線道路で発生
  • 人身事故の約7割、死亡事故の約半数が市街地で発生
  • 5時から7時台、17時から19時台に死亡事故が多発
  • 市街地の死亡事故は、約3割が規制速度を超過

(目標)

  • 車両の速度を抑制し、交通事故の抑止と交通事故発生時の被害軽減
  • 通過交通(抜け道としての通行)の抑制、排除

(目標)

  • 規制速度の遵守による交通事故の抑止と交通事故発生時の被害軽減
  • 円滑な道路交通の確保

(目標)

  • 車両の速度を抑制し、交通事故の抑止と交通事故発生時の被害軽減
施策
  • ゾーン30による面的な速度規制
  • 規制速度遵守を目的とした速度違反取締り街頭活動の実施
  • こどもや高齢者に対する交通安全教育の実施
  • 交通事故の多発路線、多発時間帯等、発生実態に即した速度違反取締りの実施
  • 速度違反取締り情報の発信
  • 規制速度と実勢速度が乖離している路線における速度規制の見直し
  • 交通事故多発時間帯、多発地域における速度違反取締りや街頭活動の実施
  • 規制速度遵守を目的とした運転者教育、広報啓発活動の実施

具体的な

路線・地域

  • 生活道路における歩行者等の安全確保を目的として、ゾーン30及びゾーン30プラスを整備する地域は以下、リンク先のとおり

「ゾーン30」の整備について

  • 重点的な速度違反取締りを実施する路線の例は下記のとおり

高速道路

〇宮崎自動車道

えびの市、高原町、都城市、宮崎市

国道
○国道10号○国道268号
○国道218号○国道269号
○国道220号○国道388号
○国道221号

【県

〇延岡インター線〇宮崎須木線

〇杉安高鍋線〇都城東環状線

  • 重点的な速度違反取締りを実施する地域の例は下記のとおり

県央中部
○宮崎市吉村町、大字瓜生野、佐土原町下田島
○児湯郡川南町大字川南

県南部
○串間市大字西方

県西部
○都城市横市町、高木町、蓑原町、野々美谷町
○北諸県郡三股町大字長田
県北部
○日向市大字日知屋
○延岡市伊形町

上記の路線・地域以外においても、交通事故の発生状況等に応じて速度違反取締りを実施

~参考資料~