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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2015年第50号

第17巻50号[宮崎県第50週(12/7〜12/13)全国第49週(11/30〜12/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県2015年第50週の発生動向

全数報告の感染症(50週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核5例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:つつが虫病6例。
  • 5類感染症:報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2015年第1週〜50週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は867人(定点当たり27.5)で、前週比111%と増加した。前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と伝染性紅斑で、減少した主な疾患は手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
・報告数は7人(0.12)で、前週比117%と増加した。

(流行開始の目安:定点当たり1.0)
【RSウイルス感染症】
・報告数は66人(1.8)で、前週比108%とやや増加した。例年同時期の定点当たり平均値(1.3)の約1.4倍であった。年齢別では1歳が全体の約半数を占めた。

過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
・報告数は131人(3.6)で、前週比124%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(2.8)の約1.3倍であった。日向(8.8)保健所からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】
・報告数は465人(12.9)で、前週比110%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(22.2)の約0.6倍であった。日南(46.3)、小林(21.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の約4割を占めた。

【伝染性紅斑】
・報告数は34人(0.94)で、前週比162%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(0.29)の約3.2倍であった。都城(2.0)保健所からの報告が多く、年齢別では5〜6歳が全体の約4割を占めた。
【流行性耳下腺炎】
・報告数は47人(1.3)で、前週比112%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(1.2)の約1.1倍であった。年齢別では4〜5歳が全体の約4割を占めた。

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成27年12月14日までに検出)

細菌

ウイルス

◯ヘルペス口内炎と診断された小児から単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)が分離された。HSV1の初感染は、母親からの移行抗体が消失する生後9カ月以降の乳幼児に多くみられ、主にヘルペス性歯肉口内炎を発症する。また成人では、50〜100%の人がHSV-1抗体陽性とされているが、HSV1は初感染後、体内(神経節)に終生潜伏感染するため、体力が低下した時などに再発を繰り返すことがある。

全国第49週の発生動向

全数報告の感染症(全国第49週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比124%と増加した。前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と伝染性紅斑で、減少した主な疾患は手足口病であった。

RSウイルス感染症の報告数は7,311人(2.3)で前週比110%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(1.4)の約1.7倍であった。香川県(7.8)、鳥取県(7.2)、福井県(5.2)からの報告が多く、年齢別では6ヵ月〜1歳が全体の約半数を占めた。

伝染性紅斑の報告数は2,480人(0.79)で前週比130%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値(0.25)の約3.2倍であった。大分県(2.4)、秋田県(2.1)、山形県(2.0)からの報告が多く、流行警報レベル開始基準値(2.0)を超過している。年齢別では4〜7歳が全体の約6割を占めた。

月報告対象疾患の発生動向 <2015年11月>

性感染症

【宮崎県】定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は36人(2.8)で、前月比106%とやや増加した。また、昨年11月(2.7)と同程度であった。
《疾患別》
○性器クラミジア感染症:報告数27人(2.1)で、前月の約1.4倍、昨年11月と同程度であった。30歳代が全体の約4割を占めた。(男性15人・女性12人)
○性器ヘルペスウイルス感染症:報告数3人(0.23)で、前月の1.5倍、昨年11月と同じであった。(女性3人)
○尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月と同じ、昨年11月の2.0倍であった。
(男性1人・女性1人)
○淋菌感染症:報告数4人(0.31)で、前月の0.4倍、昨年11月の0.8倍であった。(男性4人)

【全国】定点医療機関総数:980
定点医療機関からの報告総数は3,857人(3.9)で、前月比93%とやや減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,980人(2.0)で前月比91%、性器ヘルペスウイルス感染症666人(0.68)で前月比93%、尖圭コンジローマ489人(0.50)で前月比93%、淋菌感染症722人(0.74)で前月比103%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は25人(3.6)で前月比147%と増加した。また昨年11月(3.0)の約1.2倍であった。
《疾患別》
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数24人(3.4)で、前月の1.5倍、昨年11月の約1.2倍であった。70歳以上が全体の約6割を占めた。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.14)で、前月及び昨年11月と同じであった。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告はなかった。

【全国】定点医療機関総数:473
定点医療機関からの報告総数は1,513人(3.2)で、前月比97%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,334人(2.8)で前月比97%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症159人(0.34)で前月比94%、薬剤耐性緑膿菌感染症20人(0.04)で前月比133%であった。

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