
宮崎県感染症発生動向調査2022年第38号
第24巻第38号 [宮崎県第38週(9/19〜9/25) 全国第37週(9/12〜9/18)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和4年第38週の発生動向
トピックス
- 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が4,020例あり、先週(5,593例)の約0.7倍となった。2022年の累積報告数は187,810例となった。※詳細は宮崎県新型コロナウイルス感染症特設サイトを御覧ください。
全数報告の感染症(38週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:報告なし。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症2例。
- 4類感染症:日本紅斑熱1例。
- 5類感染症:梅毒4例。

全数把握対象疾患累積報告数(2022年第1週〜第38週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は234人(定点当たり6.6)で、前週比91%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】
報告数は42人(1.2)で、前週比114%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.5)の約0.3倍であった。中央(8.0)、小林(3.3)、宮崎市(1.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は3歳以下が全体の約9割を占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は117人(3.3)で、前週比98%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(5.5)の約0.6倍であった。中央(9.0)、日向(6.5)、小林(4.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月から2歳が全体の約半数を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和4年9月26日までに検出)
細菌

○0〜4歳の乳幼児及び5〜9歳の児童から腸管出血性大腸菌(EHEC O103:H2 VT1)が検出された。腸管出血性大腸菌は経口感染し、少ない菌量でも家族や保育園等の集団で感染が広がることがあるため、食材の加熱、調理器具の消毒、手洗い等を徹底する必要がある。腸管出血性大腸菌による感染症は夏季に増加する傾向にあるが、例年秋から冬にかけても発生しており今後も注意が必要である。
ウイルス
全国2022年第37週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比96%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱と水痘で、減少した主な疾患はインフルエンザ、手足口病及びヘルパンギーナであった。
咽頭結膜熱の報告数は206人(0.07)で前週比117%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.30)の約0.2倍であった。沖縄県(0.21)、島根県、広島県、徳島県(0.17)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約7割を占めた。
手足口病の報告数は10,648人(3.4)で前週比91%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.7)の約2.1倍であった。山形県(13.7)、宮城県(11.0)、福島県(6.8)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約8割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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