
宮崎県感染症発生動向調査2023年第35号
第25巻第35号 [宮崎県第35週 (8/28〜9/3) 全国第34週(8/21〜8/27)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和5年第35週の発生動向
全数報告の感染症(35週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核2例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:クロイツフェルト・ヤコブ病1例、梅毒6例。

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第35週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は1,940人(定点当たり40.4)で、前週比121%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症及び手足口病で、減少した主な疾患は特になかった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は1,108人(19.1)で、前週比112%と増加した。延岡(25.0)、小林(22.8)、高鍋(22.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【インフルエンザ】
報告数は287人(5.0)で、前週比156%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.13)の約37.5倍であった。小林(14.8)、日南(9.4)、延岡(9.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【手足口病】
報告数は157人(4.4)で、前週比160%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約2.9倍であった。延岡(7.8)、宮崎市(6.2)、小林(5.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から5歳が全体の約9割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第35週で約87%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約15%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。
全国2023年第34週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比112%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と水痘であった。
インフルエンザの報告数は6,910人(1.4)で前週比139%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.07)の約19.6倍であった。沖縄県(5.4)、宮崎県(3.2)、福岡県(2.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約6割を占めた。
新型コロナウイルス感染症の報告数は93,792人(19.1)で前週比107%と増加した。岩手県(31.7)、青森県(31.3)、宮城県(29.5)からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約2割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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