
宮崎県感染症発生動向調査2023年第37号
第25巻第37号 [宮崎県第37週 (9/11〜9/17) 全国第36週(9/4〜9/10)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和5年第37週の発生動向
全数報告の感染症(37週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:報告なし。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:水痘(入院例)1例、梅毒3例。

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第37週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は1,957人(定点当たり39.8)で、前週比90%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、手足口病及びヘルパンギーナであった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は973人(16.8)で、前週比80%と減少した。都城(20.5)、小林(19.3)、日南(19.2)保健所の報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。
【インフルエンザ】
報告数は491人(8.5)で、前週比138%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.27)の約31.9倍であった。中央(27.0)、小林(19.0)、宮崎市(11.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約8割を占めた。
【手足口病】
報告数は132人(3.7)で、前週比80%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約2.4倍であった。宮崎市(5.7)、延岡(4.5)、小林(4.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から3歳が全体の約7割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第37週で約88%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約38%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。
全国2023年第36週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比106%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、咽頭結膜熱、水痘及び伝染性紅斑で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症とヘルパンギーナであった。
インフルエンザの報告数は22,111人(4.5)で前週比175%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.18)の約25.3倍であった。沖縄県(13.4)、長崎県(8.8)、千葉県(8.6)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。
新型コロナウイルス感染症の報告数は99,744人(20.2)で前週比98%とほぼ横ばいであった。宮城県(32.5)、岩手県(29.9)、埼玉県(27.0)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約半数を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
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