
宮崎県感染症発生動向調査2024年第24号
第26巻第24号 [宮崎県第24週 (6/10〜6/16) 全国第23週(6/3〜6/9)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和6年第24週の発生動向
全数報告の感染症(24週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:レジオネラ症1例。
- 5類感染症:クロイツフェルト・ヤコブ病1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第24週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は1,113人(定点当たり27.8)で、前週比96%とほぼ横ばいだった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症で、減少した疾患は咽頭結膜熱、手足口病だった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は335人(5.8)で、前週比107%と増加した。高千穂(13.5)、日南(9.2)、都城(8.9)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が約3割だった。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は249人(6.9)で、前週比96%とほぼ横ばいだった。例年同時期の定点当たり平均値*(1.6)の約4.4倍であった。延岡(9.0)、都城(8.3)、宮崎市(8.1)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から8歳が全体の約4割を占めた。
【手足口病】
報告数は150人(4.2)で、前週比82%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.2)の約1.9倍であった。延岡(9.8)、小林(7.0)、日向(4.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月から2歳が全体の約8割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

○第23-24週でJN.1.11系統が約73%を占め、XDQ系統は、約27%を占めている。
※XDQ系統は、BA.2.86.1とFL.15.1.1 (XBB.1.9.1の子孫株)の組換え体で、現在、日本で流行している。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。
全国2024年第23週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比109%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザであった。
新型コロナウイルス感染症の報告数は19,719人(4.0)で前週比113%と増加した。沖縄県(19.6)、鹿児島県(8.7)、北海道(6.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は15,322人(4.9)で前週比100%と横ばいだった。例年同時期の定点当たり平均値*(1.2)の約4.1倍であった。福岡県(9.8)、鳥取県(9.7)、北海道(8.6)からの報告が多く、年齢群別では4歳から7歳が全体の約4割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2024年5月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は35人(2.7)で、前月比95%とほぼ横ばいだった。また、昨年5月(3.9)の約0.7倍であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数23人(1.8)で、前月と同率、昨年5月の約0.8倍であった。20歳代が全体の約7割を占めた。(男性8人・女性15人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数3人(0.23)で、前月及び昨年5月の0.5倍であった。(女性3人)
- 尖圭コンジローマ:報告数4人(0.31)で、前月の約1.3倍、昨年5月の2.0倍であった。(男性1人・女性3人)
- 淋菌感染症:報告数5人(0.38)で、前月と同率、昨年5月の約0.4倍であった。(男性5人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,707人(4.8)で、前月比103%とほぼ横ばいだった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,522人(2.6)で前月比103%、性器ヘルペスウイルス感染症844人(0.86)で前月比98%、尖圭コンジローマ602人(0.62)で前月比107%、淋菌感染症739人(0.76)で前月比109%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は17人(2.4)で、前月比90%と減少した。また、昨年5月(2.9)の約0.9倍であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数16人(2.3)で、前月の約0.8倍、昨年5月の0.8倍であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.1)であった。(前月及び昨年5月報告なし)
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,379人(2.9)で、前月比101%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,273人(2.7)で前月比100%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症97人(0.20)で前月比105%、薬剤耐性緑膿菌感染症9人(0.02)で前月比200%であった。
新型コロナウイルス感染症情報《県内第24週、全国第23週(再掲)》
県内第24週新型コロナウイルス感染症発生動向
6月10日〜6月16日までの1週間で335人(5.8)の報告があった。前週比107%と増加し、高千穂 (13.5)、日南(9.2)、都城(8.9)保健所管内からの報告が多かった。

全国第23週新型コロナウイルス感染症発生動向
6月3日〜6月9日までの1週間で19,719人(4.0)の報告があった。前週比113%と増加し、沖縄県(19.6)、鹿児島県(8.7)、北海道(6.7)からの報告が多かった。年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
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