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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2024年第39号

第26巻第39号 [宮崎県第39週 (9/23〜9/29) 全国第38週(9/16〜9/22)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和6年第39週の発生動向

全数報告の感染症(39週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒1例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第39週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は831人(定点当たり23.0)で、前週比113%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は手足口病で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、ヘルパンギーナであった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は138人(2.4)で、前週比99%とほぼ横ばいであった。延岡(6.1)、都城(3.2)、日南(2.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約3割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は92人(2.6)で、前週比81%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約1.8倍であった。日南(5.0)、都城(3.5)、宮崎市(3.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳から7歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】

報告数は296人(8.2)で、前週比147%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.2)の約3.7倍であった。宮崎市(13.4)、延岡(10.0)、日南(8.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約7割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:宮崎市(5例)、日向(2例)、延岡(1例)、高鍋(1例)保健所から報告があった。年齢は5〜9歳が4例、10〜14歳が3例、15〜19歳が1例、20歳代が1例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和6年9月30日までに検出)

細菌

○20代前半の男性から、腸管出血性大腸菌(EHEC)が検出された。EHEC感染症はVero毒素(VT)を産生、またはVT遺伝子を保有するEHECの感染によって起こり、主な症状は腹痛、下痢および血便である。嘔吐や38℃台の発熱をともなうこともある。VT等の作用により血小板減少、溶血性貧血、急性腎障害を来して溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし、脳症などを併発して死に至ることがある(IASR Vol.44 No.5(2023.5))。EHEC感染症は夏季に増加する傾向にあるが、例年秋から冬にかけても発生しており今後も注意が必要である。

ウイルス


新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

○第36-38週はKP.3.1.1系統が約67%、KP.3.3が約33%を占めている。

※KP系統はJN.1.11.1の子孫株で、現在、日本、欧米で流行している。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。

全国2024年第38週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比90%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及びヘルパンギーナであった。

新型コロナウイルス感染症の報告数は21,400人(4.4)で前週比82%と減少した。宮城県(7.0)、岩手県(6.7)、新潟県(6.7)、茨城県(6.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。

手足口病の報告数は24,298人(7.8)で前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約5.2倍であった。愛媛県(20.0)、富山県(17.6)、宮城県(16.1)からの報告が多く、年齢群別では1歳から5歳が全体の約7割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

新型コロナウイルス感染症情報《県内第39週、全国第38週(再掲)》

県内第39週新型コロナウイルス感染症発生動向

9月23日〜9月29日までの1週間で138人(2.4)の報告があった。前週比99%とほぼ横ばいで、延岡(6.1)、都城(3.2)、日南(2.4)保健所管内からの報告が多かった。

全国第38週 新型コロナウイルス感染症発生動向

9月16日〜9月22日までの1週間で21,400人(4.4)の報告があった。前週比82%と減少で、宮城県(7.0)、岩手県(6.7)、新潟県(6.7)、茨城県(6.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。

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