
宮崎県感染症発生動向調査2024年第41号
第26巻第41号 [宮崎県第41週(10/7〜10/13) 全国第40週(9/30〜10/6)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和6年第41週の発生動向
トピックス
- インフルエンザ(定点把握対象の疾患)
第41週では宮崎県全体の定点当たり報告数(1.8)が、流行開始の目安となる(1)を超えた。先週(0.79)と比較して、約2.3倍であった。
保健所別では、日南(12.0)、高鍋(3.5)、都城(1.3)保健所管内からの報告数が多かった。今後の動向に注意が必要である。
全数報告の感染症(41週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核5例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:日本紅斑熱3例。
- 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例、梅毒5例、百日咳1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第41週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は1186人(定点当たり32.7)で、前週比114%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、手足口病で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は94人(1.6)で、前週比63%と減少した。日向(4.3)、延岡(3.4)、都城(1.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約4割を占めた。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は105人(2.9)で、前週比80%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.6)の1.8倍であった。日南(5.3)、宮崎市(5.2)、延岡(4.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から8歳が全体の約半数を占めた。
【手足口病】
報告数は620人(17.2)で、前週比149%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.6)の約6.6倍であった。宮崎市(28.4)、延岡(25.5)、中央(22.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約7割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
○マイコプラズマ肺炎:宮崎市(6例)、日向(2例)、延岡(1例)、高鍋(1例)保健所から報告があった。年齢は5〜9歳が4例、10〜14歳が3例、0〜4歳が2例、20歳代が1例であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和6年10月14日までに検出)
細菌
ウイルス
全国2024年第40週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比106%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症であった。
新型コロナウイルス感染症の報告数は15,195人(3.1)で前週比86%と減少した。茨城県(5.5)、岩手県(4.9)、千葉県(4.8)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
手足口病の報告数は27,084人(8.6)で前週比106%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.3)の約6.6倍であった。愛媛県(23.6)、山形県(22.5)、宮城県(22.0)からの報告が多く、年齢群別では1歳から5歳が全体の約7割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2024年9月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は55人(4.2)で、前月比97%とほぼ横ばいであった。また、昨年9月(3.3)の約1.3倍であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数35人(2.7)で、前月の約1.5倍、昨年9月の約1.6倍であった。20歳代が全体の約6割を占めた。(男性12人・女性23人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数11人(0.9)で、前月の0.5倍、昨年9月の1.1倍であった。(男性1人・女性10人)
- 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.2)で、前月の2倍、昨年9月と同率であった。(女性2人)
- 淋菌感染症:報告数7人(0.54)で、前月の約0.6倍、昨年9月の約0.8倍であった。(男性4人・女性3人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,669人(4.8)で、前月比101%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,596人(2.6)で前月比103%、性器ヘルペスウイルス感染症834人(0.85)で前月比98%、尖圭コンジローマ519人(0.53)で前月比104%、淋菌感染症720人(0.73)で前月比96%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は33人(4.7)で、前月比144%と増加した。また、昨年9月(3.0)の約1.6倍であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数30人(4.3)で、前月及び昨年9月の約1.4倍であった。70歳以上が全体の7割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数3人(0.43)で前月の3倍であった。(昨年9月報告なし)
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,282人(2.7)で、前月比92%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,230人(2.6)で前月比92%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症45人(0.09)で前月比82%、薬剤耐性緑膿菌感染症7人(0.01)で前月比50%であった。
新型コロナウイルス感染症情報《県内第41週、全国第40週(再掲)》
県内第41週新型コロナウイルス感染症発生動向
10月7日〜10月13日までの1週間で94人(1.6)の報告があり、前週比63%と減少した。日向(4.3)、延岡(3.4)、都城(1.8)保健所管内からの報告が多かった。

全国第40週 新型コロナウイルス感染症発生動向
9月30日〜10月6日までの1週間で15,195人(3.1)の報告があり、前週比86%と減少した。茨城県(5.5)、岩手県(4.9)、千葉県(4.8)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
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