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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2025年第35号

第27巻第35号 [宮崎県第35週(8/25〜8/31) 全国第34週(8/18〜8/24)]


宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和7年第35週(ARIのみ第34週)の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)
    都城保健所管内から報告があった。患者は60歳代の女性で、刺し口があった。県内での報告は、累計120例となった。

  • 日本紅斑熱(全数報告の感染症)
    日本紅斑熱の報告が宮崎市保健所管内で1例あった。
    第35週までの診断週による累計報告数が22例で、過去10年間では報告が最も多かった2018年・2021年(19例)の報告数を超え、最多となっている。

全数報告の感染症(35週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例。
  • 5類感染症:梅毒2例、百日咳15例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第35週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・第35週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は776人(定点当たり38.9)で、前週比105%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症であった。また、第34週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,363人(定点当たり48.7)で、前週比111%と増加した。

【新型コロナウイルス感染症】

報告数は499人(17.8)で、前週比85%と減少した。年齢群別は20歳未満と60歳以上がそれぞれ全体の約3割ずつを占めた。

【伝染性紅斑】

報告数は33人(2.2)で、前週比100%と横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の約5.7倍であった。年齢群別は5歳から7歳が全体の約6割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は34人(2.3)で、前週比110%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.3)の1.8倍であった。年齢群別は3歳から6歳が全体の約7割を占めた。

*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:報告数は4例(定点当たり0.6)で、宮崎市(2例)、日南(1例)、高鍋(1例)保健所から報告があった。年齢は5〜9歳が2例、10〜14歳が2例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)

急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI) 
(2025年第34週:8月18日〜8月24日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。

※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上

(細菌・ウイルスについては2025年9月1日までに検出分)

細菌


ウイルス


全国2025年第34週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比141%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び伝染性紅斑で、減少した主な疾患はマイコプラズマ肺炎であった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比139%と増加した。

新型コロナウイルス感染症の報告数は33,275人(8.7)で前週比139%と増加した。宮崎県(21.0)、鹿児島県(16.8)、長崎県(14.8)からの報告が多く、年齢群別では60歳以上が全体の約3割を占めた。

伝染性紅斑の報告数は4,809人(2.1)で前週比178%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.3)の約6.8倍であった。山形県(6.8)、大分県(5.9)、佐賀県(4.6)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約6割を占めた。

* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

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