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これまで、豊かさを測る指標は経済的な側面を示すものがほとんどでした。
しかし、暮らしの「ゆたかさ」は、経済だけではなく、健康、自然、安全安心などのさまざまな分野で感じられます。
宮崎県の「ゆたかさ」を総合的に客観的に捉え、宮崎県の良さや課題についてみんなで共有し、一緒に考えていくために、宮崎ならではの「ゆたかさ指標」を作成しました。
指標には二つの目的があります。
このため、二つの「ゆたかさ指標」により、本県の姿をまとめてみました。
本県の良さと課題について、公的な統計データを使って客観的に捉え、県民意識を踏まえ総合化した指標
ゆたかさ指数 51.2ポイント
「人を育む力」「自然」はトップクラス。「経済」では39位。県民の考える重要度を反映した総合的な宮崎の「ゆたかさ」は全国10位。
「経済」「時間」「くらしの便」「安心なくらし」の分野が改善されれば、更なる「ゆたかさ」の向上が期待できます。
※本県の位置づけを明らかにするために本県の全国順位を示していますが、都道府県間の比較を行うことを目的としていませんので、本県以外の都道府県の順位は公表していません。
● 概ね50ポイントが全国の平均値となります。
● 各分野の全国1位をグラフ中の●で示しています。
● オレンジ字は、各分野の統計データとなります。
県民が暮らしの中で実感している「ゆたかさ」を民間調査機関などのデータを使って県内外にアピールする指標
など
など
など
など
渡辺 慶士 さん
(宮崎市・SURF CITY クラブマネージャー)
自分はサーフィンをしますが、サーフィンをする人にとって、波は一つの「ゆたかさ」です。波を求めて、自分で動きます。
「経済的なゆたかさ」であっても、「心のゆたかさ」であっても、自分で動き出さないと「ゆたかさ」は得られないと思います。
勇気を出して、動きだし、チャレンジして得られたもの、それが私にとっての「ゆたかさ」です。
そのチャレンジができる環境が宮崎にはあると思います。
黒田 潤 さん
(新富町・宮崎大宮高校2年生)
学校生活を通して、毎日「学べること」がたくさんあり、それが「心のゆたかさ」につながっていると思います。勉強に限らず、友人と過ごす時間の中でも「学べること」があります。自分とは正反対の考え方、新しい見方をする友達との出会いは刺激があります。
また、「自然が近くにあること」「時間がのんびりしていること」が宮崎ならではの「ゆたかさ」だと感じています。
県総合政策課
竹村 新吾 主査
審議会委員
片野坂 千鶴子 さん
県では、「ゆたかさ指標」を本県の良い面をさらに伸ばし、課題を改善するための施策に生かしていきたいと考えています。
そこで、この指標づくりに携わった県総合計画審議会委員の片野坂千鶴子さんに、県総合政策課の竹村主査が話を伺いました。
片野坂さん 審議会では、「ゆたかさ」ってどんな意味なんだろう、という疑問から始まりました。委員の方それぞれで感じ方が違いました。でも、数値化したところ、意外にも「あ、思っていることはみんな同じだった」と認識しました。数値化によって、宮崎の姿がよく見えますね。
竹村主査 そうですね。「心で感じるゆたかさ」は、良い部分がよく表れています。「目に見えるゆたかさ」では、宮崎の課題がみえてきます。指標にはない「ゆたかさ」も、皆さんそれぞれ感じていると思います。
片野坂さん 「ゆたかさ」って、人が集まった分だけ、意見が出ると思います。今回の指標化で、いろいろとみんなで話してみることが大切だと感じました。「ゆたかさ」っていう単語は、なかなか普段の生活で口にしないですよね。例えば、中山間地域なんかは「くらしの便」は悪いかもしれない。でも、自分なりの「ゆたかさ」を感じるからこそ、課題と良い面と両方を受け入れ、地域で生活するのではないでしょうか。
これからの時代は、地域の中から課題を出し合う力が必要だと思います。そのために、指標を活用して、課題について意見交換し、解決策をどんどん提案していくべきでは。そのようなことから、地域の中で新しい関係性が生まれるかもしれませんね。
竹村主査 県の課題を、県民の方と共有し、どう解決していくか、一緒に考えていきたいと思っています。
小学校で、指標を活用した授業をする計画もあります。指標を使い、宮崎県、さらには自分の生まれ育った地域について考えてみる。それをきっかけに、家庭でも話し合ってもらうことも期待しています。
片野坂さん 指標全体を使うことも可能ですし、例えば、移住の人向け、子育て世代向けというように、対象者によって指標をピンポイントで使うこともできますよね。企業の中で活用すれば、「働き方改革」につながるかもしれません。
指標をたくさん集めて、色んな場面で選択して使えば、「ゆたかさ」について、さらには宮崎について改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。
宮崎で生まれ育った人、そして、現在生活している私たちがどのように「宮崎で良かった」と感じるのか。それを考える、感じるきっかけになるのが「ゆたかさ指標」だと思います。
竹村主査 そして、県民の方自身が発信していく。「ゆたかさ指標」による宮崎再発見ですね。
「ゆたかさ」の感じ方は、年代や性別、さらに同じ人でも置かれている状況によっても異なります。
それぞれが感じる「ゆたかさ」を語り合い、共有する一つの手段として、この指標を多くの県民の方に活用していただきたいと思います。
まだまだ宮崎県にはたくさんの「ゆたかさ」があります。一緒に語り合い、発見し、本県の「ゆたかさ」をさらに充実させていきましょう。
そして、日本のひなたの「新しいゆたかさ」を全国そして世界へ、みんなで発信していきましょう!
今回の特集について詳しくお知りになりたい場合は、担当職員が皆さまの地域にお伺いする「出前講座」により、説明を受けたり意見交換を行うことができます。
お問い合わせ |
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総合政策課 0985(26)7607 |